ゴール前、転倒する東海大 ロホマン・シュモン(撮影・佐々木彰尚)

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 「箱根駅伝・予選会」(19日、陸上自衛隊立川駐屯地〜国営昭和記念公園)

 第101回箱根駅伝(25年1月2、3日)の出場権をかけたレースが行われ、43校が10枚の本戦切符をかけた戦いに挑んだ。予選会は各校10〜12人が参加し、上位10人の合計タイムで争い、立教大などが本戦出場権を獲得した。19年大会の優勝校で、11年連続本大会出場中だった東海大は11時間3分39秒で14位に終わり、悲劇的なアクシデントに見舞われ、落選した。

 ゴール直前でロホマン・シュモン(3年)が残り10メートルで倒れ込み、無念の棄権となった。10人目のフィニッシュ目前だった同選手。ゴール残り50メートルの直線に姿をみせた時にはすでにフラフラで、何度も倒れ、這いつくばりながら、必死にゴールへ向かったが、残り10メートルで審判長がバツマークを出し、棄権が決定。車いすが持ち込まれて搬送された。チーム関係者によると、ロホマン・シュモンは意識不明で救急車で病院に搬送。意識は回復したという。両角監督が付き添った。

 結果を聞いた選手たちは呆然とする者、座り込み涙する者、かけてきた思いがあるからこそ、無念さが滲んだ。17・4キロ地点の通過順位では8位と出場圏内だった。

 残暑の残る今年は午前9時時点で気温が23・2度。昨年よりも5度気温が高く、日本テレビの中継で解説を務める神奈川大の大後栄治前監督は「過去最悪のコンディションでは」と話していたが、レース中もぐんぐんと気温が上がったレース。体感気温は30度とも言われる中で悪夢が襲った。