同居男性に熱湯をかけたユーチューバーカップル「がはきゅ。」の凶行 法廷で述べられた身勝手な主張

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カップル2人で男性を暴行

東京都内のマンションで交際女性と共謀し、同居する20代の男性に熱湯を浴びせるなどして暴行、傷害の罪に問われている金子宏明被告の公判が10月7日、東京地裁で開かれた。

金子被告は今回の事件で一緒に逮捕された福岡玲被告と『がはきゅ。』名義でアニメ系YouTuberとして活動していた。’22年から、ちょっとした空き時間に見られるアニメをテーマにショート動画を投稿。「美少女の鼻毛を抜くバイトぉぉぉ!?」、「美少女が景品のクレーンゲーム」といったシュールな内容で、登録者数は16万人を超えていた。しかし、そんな2人は同居男性に対して日常的に暴力を振るっていたのだ。

起訴状によると金子被告と福岡被告が住むマンションに被害男性を住まわせ、’24年3月上旬から4月下旬にかけて、フライパンで沸かした熱湯を浴びせたり、熱くなったフライパンを背中に押し当てたりするなどの暴行を加えていたという。

この日、出廷した金子被告は黒縁メガネにマスク姿で、その表情をうかがうことはできなかった。被告人質問では、早口で淀みなく当時の様子を語った。

気になる3人の接点だが、もともと被害男性と福岡被告は金子被告のバーの従業員だった。その後、金子被告と福岡被告は交際に発展。福岡被告に絵の才能があったことから金子被告がYouTubeを始めることを提案したという。福岡被告がイラストを担当し、金子被告がそれ以外のシナリオなどを担当。男性も同居させ、動画制作を手伝わせるようになった。

「教育の気持ちでお湯をかけた」

「金子被告は男性に『お前は信用できない。真面目な人間になるまで一緒に暮らす』と話して、同居させました。動画制作を手伝わせたが男性の作業効率が悪かったことに怒り、暴行を加えるようになります。日常的な暴力に男性は『生き地獄だった』と訴えていました」(捜査関係者)

福岡被告は10月1日に懲役6ヵ月、執行猶予3年の判決を言い渡されている。

「福岡被告は金子被告に指示されて、お湯をかけました。金子被告が主導的な立場にありました」(全国紙司法担当記者)

金子被告は弁護人からの質問で同居を強いたことについて「ありません」と否定し、日常的な暴行についても「合計2回です」と主張した。さらに、金子被告によると男性は過去に交通事故、交通違反、窃盗行為などを繰り返していたという。暴行があった日についても、その理由について、

「交通事故を起こしたのに反省がなかった。教育の気持ちでお湯をかけた」

と述べている。また福岡被告に指示した理由を、

「福岡さんも同じ気持ちだろうと思った」

など説明。検察官から「教育のための行為としてはどうですか?」と問われると「正しくなかったと思います」と反省を口にした。お湯をかけたことについては、

「カッとなってやってしまった。パフォーマンスというか。それぐらい止めてほしいという思いをわかってほしかった」

と身勝手な主張を繰り返した。早口で自分の主張を繰り返す金子被告に検察官が、

「もうけっこうです。聞かれたことだけに答えてください」

と注意する場面もあった。男性への暴行はけっして許されない。そして、福岡被告の絵の才能を見出しながらも、犯罪に加担させ、その才能を潰してしまったことはあまりにも罪深い──。