オーストラリア苦戦も中国に逆転勝ちで最終予選初勝利!15日に日本代表と対戦へ…最下位の中国は痛恨3連敗

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 FIFAワールドカップ26アジア最終予選・グループC第3節が10日に行われ、オーストラリア代表と中国代表が『アデレード・オーバル』で対戦した。

 5大会連続ワールドカップ(W杯)出場中のオーストラリア代表は、ポット2でグループCに入り、日本代表の“ライバル”になると目されているが、ホームで行われた第1節でバーレーン代表に0−1と敗戦。第2節はインドネシア代表と0−0で引き分け、まさかの開幕2試合未勝利スタートになった。成績不振を受けて、2018年夏からチームを率いていたグラハム・アーノルド監督が9月20日に辞任。同23日にかつてサンフレッチェ広島でもプレーしたトニー・ポポヴィッチ氏が新監督に就任し、10日の中国代表戦と15日の日本代表戦に臨むことになった。

 一方、中国代表はW杯最終予選の初戦で日本代表に0−7で大敗。第2節もサウジアラビア代表にホームで1−2と敗戦し、2連敗スタートになった。2002年大会以来、2度目のW杯本大会出場に向けて、絶対に勝ち点が欲しいアウェイゲームに臨む。

 試合はオーストラリア代表が『3−4−2−1』、中国代表は『4−4−2』の基本布陣でスタート。立ち上がりは後方からショートパスをつなぐオーストラリア代表に対して、中国代表が前線から積極的にプレスをかける展開になった。

 ただ、すぐにオーストラリア代表が圧倒的にボールを支配するようになり、敵陣深くまで侵入する回数を増やす。ただ、中国代表も両サイドハーフが最終ラインに吸収される徹底した守備でゴールを許さなかった。

 すると、20分に中国代表がワンチャンスをものにする。オーストラリア代表のオフサイドで得た自陣からの間接フリーキックをGKワン・ダーレイが蹴ると、チャン・ユーニンがトーマス・デンに競り勝ち、ヘディングで落とす。走り込んだシェ・ウェンネンが一瞬のスピードでボールを収めて左足でシュート。これが見事にゴールに吸い込まれ、中国代表がこの試合初めてのシュートで先制に成功した。

 得点が動いた後も、試合の展開は変わらなかった。オーストラリア代表がボールを支配するが、なかなかシュートまで持ち込めず、中国代表は徹底した守備から一発のカウンターを狙い続けた。

 それでも前半アディショナルタイムにオーストラリア代表が左サイドでフリーキックを得る。キッカーのクレイグ・グッドウィンがクロスを送ると、ゴール前でルイス・ミラーが打点の高いヘディングシュート。これがゴールネットに突き刺さり、オーストラリア代表が同点に追いついた。前半はこのまま1−1で終了し、ハーフタイムへ突入した。

 後半もオーストラリア代表がボールを支配する展開は変わらなかった。すると、53分に試合が動く。ジャクソン・アーバインからの斜めの縦パスを受けたグッドウィンがドリブルで持ち運んでペナルティエリア手前から左足を振り抜いた。鋭いシュートはゴール左隅に突き刺さり、オーストラリア代表が逆転に成功する。

 その後もオーストラリア代表が優位に試合を進める。58分にはコーナーキックから途中出場のジェイソン・ゲリアがヘディングシュートでゴールを脅かした。一方、中国代表も攻撃の回数を増やしたが、決定機を作るまでには至らなかった。

 すると、後半アディショナルタイムにオーストラリア代表はゴール前の混戦からニシャン・ヴェルピレイが追加点を決めて、リードを広げた。

 試合はこのまま3−1でオーストラリア代表が勝利。この結果、オーストラリア代表は1勝1分1敗で暫定3位に浮上、敗れた中国代表は3連敗で最下位脱出はならなかった(両チームのみ3試合消化)。

 次節は15日に行われ、オーストラリア代表は日本代表と『埼玉スタジアム2002(日本)』で、中国代表はインドネシア代表と『青春サッカー場(中国)』で対戦する。

【スコア】
オーストラリア代表 3−1 中国代表

【得点者】
0−1 20分 シェ・ウェンネン(中国代表)
1−1 45+2分 ルイス・ミラー(オーストラリア代表)
2−1 53分 クレイグ・グッドウィン(オーストラリア代表)
3−1 90+2分 ニシャン・ヴェルピレイ(オーストラリア代表)