地元の友人は車好きで「通勤用」と「趣味用」で2台持っています。駐車場代はかからないようですが、マイカーにいくら費やしているのでしょうか?
世帯あたりの車の普及台数は1.016台
一般社団法人 自動車検査登録情報協会の「自家用乗用車の世帯普及台数」によれば、1世帯あたりの保有台数は1.016台です。全世帯の総保有台数は6176万2498台、世帯数は6077万9141世帯となります。都道府県別の保有台数の上位と下位は、図表1のとおりです。
【図表1】
※一般社団法人 自動車検査登録情報協会「自家用乗用車の世帯普及台数」をもとに筆者が作成
1世帯あたりの保有台数は地方で高く、都市部では低い傾向が見られます。これは、家賃や駐車場代などの要因が大きく影響していると考えられます。
車の維持費用の平均額
一般社団法人 日本自動車工業会の「2023年度 乗用車市場動向調査」によると、車の維持にかかる費用の平均額は、月1万2100円です。この維持費には、ガソリン代、修理費、駐車場代、有料道路の通行料が含まれています。図表2は、ライフステージ別の維持費の平均額です。
【図表2】
※一般社団法人 日本自動車工業会「2023年度 乗用車市場動向調査」をもとに筆者が作成
ライフステージによって維持費は大きく変動します。独身や子育て中は維持費が高くなる傾向がありますが、子どもが学校を卒業する頃や世帯主が高齢になると、維持費は低くなる傾向が見られます。
ローン返済、税金、保険料もかかる
車の維持には、ガソリン代、修理費、駐車場代、有料道路の通行料に加え、車両代、ローン返済、税金、保険料なども必要です。
例えば、一般社団法人 日本自動車工業会の「2023年度 乗用車市場動向調査」によると、新車の平均購入価格は264万円です。購入方法は現金一括が約6割、残りの4割はカーローンや残価設定ローンなどを利用しています。
また、税金は自動車税と自動車重量税がかかります。
・自動車税:毎年4月1日時点の所有者に課される税金
・自動車重量税:登録時や車検時に支払う税金
自動車税は総排気量によって決まり、2万5000~11万円の範囲です(新車登録時期が2019年10月1日以降の自家乗用車の場合)。
自動車重量税は車両重量で金額が決まり、エコカー(本則税率)の場合は5000~3万円、エコカー外の場合は経過年数に応じて8200~7万5600円です(乗用車の場合)。
保険料には、加入が義務付けられている自賠責保険と任意保険があり、車種や等級、補償内容などによって金額が異なります。
2台持ちのコストはかかるが、趣味も大事!
マイカーを所有すると、車両代やローン返済、ガソリン代、税金、保険料、駐車場代、修理費などの維持費が必要です。
通勤用と趣味用の2台持ちの場合の維持費は、1台持ちに比べて2倍程度かかります。ただし、ガソリン代や有料道路の交通費は、2台同時に走らせることがない限り2倍にはなりません。そのことを考えると通勤用と趣味用の2台持ちの維持費は、平均額の1.5~1.8倍程度であると考えられるでしょう。
また、車好きの方はカスタム費用が高くつくことが多いので、より出費がかさむ可能性が高いです。ただし、個々の好みや支出の優先順位は異なるため、車好きの方にとってはそれほど大きな負担には感じないでしょう。
出典
一般社団法人 自動車検査登録情報協会 自家用乗用車の世帯普及台数
一般社団法人 日本自動車工業会 2023年度 乗用車市場動向調査について
国土交通省 自動車重量税額について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー