レバノン南部で激しい戦闘、イスラエル軍「ヒズボラの拠点標的」

写真拡大

James Mackenzie Maya Gebeily Timour Azhari

[ベイルート/ドバイ/エルサレム 1日 ロイター] - イスラエル軍は1日、レバノン南部に空挺部隊と特殊部隊による急襲を仕掛けて以降、イスラム教シーア派組織ヒズボラとの激しい戦闘が行われていると明らかにした。

軍は市民に対し、レバノンを流れるリタニ川の北部地域から南部地域へ車両で移動しないよう警告。レバノン南部への地上作戦は国境沿いのヒズボラの拠点を標的とするものであり、レバノン国民に対する戦争ではないと説明した。

レバノンでの作戦は30日夜に開始され、2週間前にパレスチナ自治区ガザから北部戦線に配備された精鋭第98師団が参加しているという。

一方、レバノンの安全保障関係者がロイターに語ったところによると、イスラエル軍部隊は夜間にレバノンに侵入。レバノン軍部隊は国境沿いの拠点から退いたという。

レバノン軍はこの撤退について、同国南部にある一部監視拠点の定期的な再配置の一環だとしている。

また、ヒズボラは1日、イスラエルのメトゥーラに駐留するイスラエル軍を2度にわたり砲撃とロケット砲で攻撃したと発表。ただ、イスラエルがレバノンへの地上作戦を開始したことについては言及しなかった。

<テルアビブに空襲警報>

イスラエルのテルアビブでは1日、空襲警報が発令された。イスラエル軍は、飛翔体がレバノン国境を越えて飛来したと発表した。ヒズボラは、テルアビブ近郊にあるイスラエルの情報機関モサドと軍情報部隊の本部に向けミサイルを発射したことを明らかにした。

<フーシ派はテルアビブなど標的>

イエメンの親イラン武装組織フーシ派は1日、イスラエルのテルアビブとエイラートにあるイスラエル軍拠点を標的に無人機(ドローン)を発射したと発表した。

このほか、シリア国営メディアは同日、イスラエルによる首都ダマスカスへの空爆で民間人3人が死亡、9人が負傷したと伝えた。イスラエル軍は外国メディアの報道にはコメントしないとしている。