もしも右左折中「ウインカー」が「消えちゃったら」どうなる!? 「違反」かどうかの「判断基準」とは
「合図不履行違反」に問われる可能性大!?
クルマで右左折する時には「ウインカー」を出しますが、途中でハンドルをゆるく戻すと、完全に曲がり切っていないのにウインカーが戻って消えてしまうことがあります。
右左折の途中でウインカーが消えてしまうのは違反にならないのでしょうか。
交差点を右左折する時や車線変更をする時にはウインカー(方向指示器)を出さなければなりません。
【画像】「えっ…!」これが高速道路で「絶対やってはいけない」行為です!(30枚以上)
ウインカーの合図を出すタイミングは法令で定められており、右左折の場合は右左折しようとする地点または交差点の手前の側端から30m手前から、転回の場合は転回しようとする地点の30m手前から、それぞれ合図を出します。
また、車線変更の場合は、車線変更しようとする時の3秒前から合図を出す必要があり、それらの行為が完了するまで合図を出し続けなければなりません。
これに違反すると「合図不履行違反」として、違反点数1点と普通車の場合は6000円の反則金が科されます。
ここで見落としてはいけないのが、右左折や転回、車線変更などの行為が完了するまで合図を出しておかなければならない点です。
というのも、通常ウインカーを出している方向と反対側にハンドルを切ると、ウインカーが切れる仕組みになっているためです。
車線変更の場合は、ハンドルを切る角度が少ないため、車線変更が終わったら手動でレバーを操作してウインカーを切ることになります。
一方で、右左折の場合は比較的大きくハンドルを切ることになるため、ハンドルを戻す時にウインカーが自動的に切れることが多いはずです。
しかし、交差点の形状やハンドルを切る角度によっては、右左折の途中でウインカーが切れてしまうことがあります。
これは本来は右左折の完了まで合図を出し続けるよう定められていることから、厳密に言えば違反になってしまうと考えられます。
そのため、右左折の途中でウインカーが切れてしまった場合、改めてウインカーを出し直すといいでしょう。
近年流行の「ワンタッチウインカー」にも注意が必要
なお、最近のクルマに見られる「ワンタッチウインカー」は、使う場面によっては途中で切れてしまう可能性が高いため注意が必要です。
ワンタッチウインカーとは、ウインカーレバーを軽く倒すことで、ハンドル操作に関わらず2〜3回点滅して自動的に切れる仕組みで、車種によって違いがあるものの時間にすると3秒前後となることが多いようです。
右左折の場合は30m手前から合図を出し始め、交差点で減速や一時停止をして右左折が完了するまで、ほどんどの場合は3秒では不足すると考えられます。
車線変更の場合でも、たとえスムーズに車線変更が完了したとしても、3秒前からの合図が必要なことを考えると、ワンタッチウインカーでは車線変更完了までの十分な時間点滅しない可能性があります。
ワンタッチウインカーは便利な機能ではあるものの、使う場面によっては交通違反になってしまうリスクもあるため、状況を判断してしっかりとレバーを倒して合図を出しましょう。
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JAF(日本自動車連盟)のウェブサイト「JAF Mate Online」編集部が行った調査によると、車線変更をする時に3秒以上前から合図を出し始めたクルマは1.5%、車線変更完了まで合図を出し続けたクルマは4.0%で、法令通りにパーフェクトな車線変更をしたクルマはわずか1%しかいなかったといいます。
右左折の途中でウインカーが切れてしまっても、すぐに交通違反として検挙されてしまう可能性は低いかもしれませんが、ウインカーは周囲に自分のクルマの動きを伝える大切な合図のため、法令に従って正しく使用しましょう。
[編集部注記:本文中に誤りがありましたので2024年9月25日に一部の加筆修正をしました]