「下肢静脈瘤」は放置しても自然治癒するの? 4つの治療法も医師が解説!
「下肢静脈瘤」は、放置していてもそのうち自然治癒するのか、それとも治療を受けないと治せないのでしょうか。今回は、4つの治療法についても「湘南平塚下肢静脈瘤クリニック」の秋好先生に解説していただきました。
≫「親が下肢静脈瘤を発症している」これって遺伝するの? どんな人がなりやすい?監修医師:
秋好 沢林(湘南平塚下肢静脈瘤クリニック)
1999年慶應義塾大学医学部卒業。慶應義塾大学病院、富士重工業健康保険組合太田記念病院(現・SUBARU健康保険組合太田記念病院)、独立行政法人国立病院機構栃木医療センター、さいたま市立病院、ハーバード大学医学部研究員、Massachusetts General Hospital、Brigham and Women's Hospital、平塚市民病院血管外科部長を経て、2017年5月「湘南平塚下肢静脈瘤クリニック」開院、院長就任。
編集部
下肢静脈瘤は自然治癒するのですか?
秋好先生
下肢静脈瘤は時間の経過とともにじわじわと進行していきます。自然治癒することは残念ながらありません。足がだるい、重い、つる、浮腫む、皮膚炎が発症する、潰瘍ができるなど、有症状になった場合には保険治療の対象となります。
編集部
どのような治療が行われるのですか?
秋好先生
治療法は大きく次の4つに分類されます。・レーザーやラジオ波による焼灼(しょうしゃく)術
静脈瘤の原因となる伏在静脈を発熱するファイバーカテーテルを用いて内側から熱で焼き潰して塞ぐ
・ストリッピング術
静脈瘤の原因となる伏在静脈内にワイヤーを通して引き抜く
・硬化療法
ボコボコとした血管内に硬化剤を注入して膨らまないようにする
・スーパーグルー治療
血管内に瞬間接着剤を注入して固める
編集部
さまざまな治療法があるのですね。
秋好先生
はい、それぞれの症例に応じて最も適した治療法を選択しますが、現在最も多く行われているのはレーザーによる焼灼術です。これは非常に低侵襲で回復も早く、また都市部などのクリニックでは、日帰りで手術を受けられるところも多いと思います。
編集部
レーザーによる焼灼術に、デメリットはありますか?
秋好先生
いいえ。ほとんどデメリットはなく、非常に安全性が高い手術なので、高齢の方でも受けていただくことができます。
※この記事はMedical DOCにて【下肢静脈瘤の日帰り手術・当日の流れを医師が解説 レーザー治療とは?】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。