イギリス警察の公式ウェブサイトであるPolice.ukが2024年8月から、イギリスやEU圏、オーストラリア、アメリカ以外の国からのアクセスをブロックしています。この動きの背景には、掲示板サイトの4chanにおいて、イギリス警察への嫌がらせの手法が拡散された可能性が指摘されています。

England, police block access to its Police.uk website from abroad: difficulties for British travellers

https://decripto.org/en/england-police-block-access-to-its-police-uk-website-from-abroad-difficulties-for-british-travellers/

記事作成時点で、日本からPolice.ukにアクセスすると「Sorry, you have been blocked(申し訳ありませんが、あなたはブロックされています)」と表示され、コンテンツを閲覧することができなくなっています。海外メディアのdecripto.orgによると、Police.ukはEU圏内やオーストラリア、アメリカ以外の国からのアクセスをブロックしているとのこと。





この措置によって、海外にいる間にイギリスの警察サービスや情報にアクセスする必要がある居住者の間で懸念が引き起こされています。

イギリス警察は海外からのアクセスをブロックしている理由について明らかにしていませんが、海外掲示板サイトの4chanで解説されているPolice.ukでの嫌がらせの手法が一因とされています。XユーザーのSurfer氏によると、Police.ukでは住民からの事件の通報を受け付けるオンラインチャットが設置されており、悪意を持ったユーザーによる荒らし行為が行われているとのこと。





以下は荒らしチャットの一例です。





人種差別的なチャットが送信されることも。





また、イギリスでは反移民感情をあおる偽の情報に端を発した暴動が全国的に広がっており、これまでに400人以上が逮捕されています。

そのためPolice.ukによる海外からのアクセスのブロックには、こうした憎悪を扇動する可能性のある誤情報の拡散の防止を防ぐねらいもあると、掲示板サイトのHacker Newsでは推測されています。