パナソニック コネクトは31日、オリックスとプロジェクター事業等の戦略的資本提携を発表した。新会社を2025年4月に発足させ、事業の更なる成長を目指すという。

新会社の主要事業は、プロジェクターとフラットパネルディスプレイ。パナソニック コネクトのメディアエンターテインメント事業部を母体として設立する。オリックスが80%、パナソニック コネクトが20%の株式を保有する予定。資本提携後も、パナソニックブランドは継続し、新会社も当面の間、パナソニックを冠した社名が付けられる。

パナソニックの業務用プロジェクター・ディスプレイは、1975年のCRTプロジェクターの商品化以来、独自のデバイス制御技術を生かした製品を発売。約50年に渡って国内外の企業等に展開し、高輝度プロジェクター市場ではグローバルトップシェアを有してきた。

しかし、業務用プロジェクター市場においては、ハードウェアに加えてソフトウェアの重要性が増大。さらにイマーシブ(没入型)テクノロジーなどの応用技術の台頭など、競争環境の著しい変化に直面しているのだという。

そこでパナソニックは、事業の非連続な成長・拡大を実現させるべく、事業運営の強化と継続した投資が重要であると判断。 パナソニック コネクトが持つ技術力および顧客基盤と、オリックスが持つ投資力並びに製造業や大企業を含む多数の企業への事業投資を通じて培った知識と経験を活用することで、更なる成長を実現できるものとし、今回の資本提携を結んだという。

オリックスは、多角的金融サービス業を展開する事業会社であり、中長期的な視点に立った事業運営に取り組んでいる。パナソニック コネクトは、「今回の資本提携により、オリックスの豊富な事業投資の実績を生かし、ハードウェア技術への継続的な技術開発投資や、グローバルでの戦略的アライアンス構築等、非連続な成長戦略の構築と実行を目指す」としている。

なお、海外の展開については、北米、欧州、中国、オーストラリア、シンガポール他の販売機能を継承した新たな会社・支店等を設立し、新会社の子会社とする予定。また、日本国内においては、引き続きパナソニック コネクトの現場ソリューションカンパニーが販売機能を担う。