とちぎテレビ

夏本番に入り、連日暑い日が続いていますが、正月飾りなどに使われるしめ縄の栃木県内有数の産地・塩谷町では、早くもその準備が始まりました。

塩谷町大久保の農業、和気清美さん(74)の畑では、しめ縄用のわらの刈り取りが始まりました。刈られているわらは、稲穂が垂れる前のまだ緑の「青わら」で和気さんは、成長が早いもち米の稲を育てています。

和気さんは50年以上前からしめ縄を作っていて、かつては、コメを刈り取った後の黄金色のわらを使っていましたが今では全国的に青わらを使うのが一般的になりました。そのため、1年で最も暑い夏場に刈り取りを行わなければならず、かなりの重労働。最盛期は町内に50軒ほどいた生産者は、今では20軒ほどで後継者がほとんどいないといいます。7

こうした状況を受けて町内に正月飾りの生産工場を構える長野県の秀〆が塩谷町の伝統を残す手助けをしようと今年から夏場の刈り取りを手伝うプロジェクトを始めました。7月24日も、立っているだけで汗が吹き出すような暑さの中、和気さんと妻の茂子さんが機械を使って刈り取ったわらを、秀〆の社員がトラクターの荷台に集めていきました。

荷台はあったという間に、青わらでいっぱいになり、この後、乾燥させて、9月頃から編む作業を行うということです。