どこかスッキリとした表情でU-23日本代表に合流した山田。自身の休養について振り返った。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 U-23日本代表は現地7月20日、フランス・ボルドーでトレーニングを実施。この日からチームに合流したバックアップメンバーの山田楓喜(東京ヴェルディ)が、自身の休養を振り返った。

 山田は今年4月に行なわれたU-23アジアカップに大岩ジャパンの一員として出場し、ウズベキスタンとの決勝(1―0)でチームを優勝に導くゴールを決めるなど、大きな存在感を示した。

 しかし、大会が終わり自チームに帰還後は、身体や精神面の疲労蓄積のため、約2週間の休養をとることに。5月26日の神戸戦からリーグ戦3試合でベンチ外となり、パリ五輪メンバー発表前の重要なアピールの時期に戦列を離脱することになった。

 休養は医師と相談しながら決め、決断してからは「オリンピックを頭から1回消した」のだと言う。山田は「あまり思い出したくないんですけど…」としながらもこう明かした。
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「(U-23アジア杯から)帰ってきてからちょっと身体がおかしくて、試合に入っても思うように身体が動かないし、息もすぐ上がる状態で、ベッドから起き上がれずにみたいな感じだった。アジアカップで優勝して、ある程度活躍して帰ってきた。何か張り詰めた状況だったんで、たぶん頭の変な糸が切れたんかなって。そこで1回休もうと思いました。

 なんかおかしいなって自分で思った時、目先のオリンピックか、これから30歳、35歳までプロフェッショナルでやっていくって考えたら、ここで無理をせず、1回勇気ある決断をして、ここで休もうって。思い切った決断を心でもできたし、自分でも判断できたんで、その判断がすごくリフレッシュにもなって、これからどうプロフェッショナルとして生きていくかも学べた。すごく良い判断をしたと思います」

 休養中は実家に帰ったり、旅行に行ったりしてリフレッシュ。1度もボールに触らず、東京Vの試合も一切見ないようにして、自分の頭から“サッカー”を消した。

 パリ五輪のバックアップメンバーとしてチームに帯同することになった山田。チームに合流した彼の表情はどこかスッキリとしていた。

取材・文●手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)