LCCのピーチ(Peach Aviation)は6月21日、成田市制施行70周年を記念して就航した特別塗装機「うなりくんジェット」を成田空港で披露しました。ピーチはこの特別塗装機を、使用機材が異なる関空〜バンコク線を除いた日本とアジアの全路線(国内線24路線/国際線12路線)で今年12月頃まで運航する予定です。

↑成田市制施行70周年を記念して就航した特別塗装機「うなりくんジェット」。12月まで運航を予定する

 

成田市は千葉県北部中央にある人口13万人ほどの印旛地域における中核都市で、もともとは成田山新勝寺の門前町として栄えてきた街です。市制が敷かれたのは70年前の1954年3月31日のことで、成田町、公津村、中郷村、久住村、豊住村、遠山村の1町6村が合併して誕生。その後、1978年5月20日に市内に成田空港が開港してからは、“日本の空の玄関口”として発展してきました。

 

その成田空港を拠点のひとつとするピーチは、これまでも市が主催する数々のイベントに参画するなどして地域活性化に取り組んできました。今回の特別塗装機「うなりくんジェット」の企画も、そうした互いの協力関係を継続する一環として誕生したものとなります。

 

そもそも「うなりくん」は、成田市観光キャラクターとして2010年4月にデビュー。空港のある成田にちなんで「飛行機」と、地域特産である「うなぎ」を掛け合わせたデザインで、発言するときは語尾に「うな」と付けるのが口癖。成田市の特別観光大使として市のPR活動を担い、その愛らしい姿は2017年11月に開催された「ゆるキャラグランプリ2017」でグランプリを獲得するほどです。

 

一方でうなりくんジェットの機体は、定員180名のエアバスA320 ceo型機(登録番号:JA824P)で、その機体後方に3×6mの大型デカールが貼り込まれました。“祝 成田市70周年”“うな”の文字はPeachのコーポレートカラーよりも少し青みがかった色彩とし、搭乗時には旅客からもはっきりとその存在がわかるように工夫しているとのことでした。

↑「うなりくんジェット」は定員180名のエアバスA320 ceo型機(登録番号:JA824P)で、関西〜バンコク路線以外のすべてに就航を予定

 

↑機体後方に貼られた3×6mの大型デカールは16枚を組み合わせて1枚に作成された

 

↑3×6mの大型デカールは前方からでもはっきりとその存在を確認できる

 

機内は特に一般機と違いはないとのことですが、搭乗時には客室乗務員が“うなりくんジェット”であることをアナウンスするほか、うなりくんについての簡単な質問には答えられるようにしているそうです。

 

この日、成田からの“うなりくんジェット”初便MM503便・那覇行きには、169名(うち幼児2名)、乗員6名が搭乗。バスを使って駐機場まで来た乗客は多くの報道陣に驚いた様子でしたが、その後はピーチ社員や空港スタッフに見送られ、定刻の午前8時を少し過ぎた8時12分、駐機場を離れて那覇へと向かって行きました。

 

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