『ホーム・アローン』でのデビューから30年…キーラン・カルキンが辿り着いた境地
米HBOの人気ドラマ『メディア王 〜華麗なる一族〜』でエミー賞主演男優賞を受賞したことも記憶に新しいキーラン・カルキン。1990年の大ヒット映画『ホーム・アローン』でデビューしてから30年以上経って、俳優こそがやりたいことなのだとようやく気がつくことができたという。
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長年“押しつけられたもの”と考えていたが…
兄マコーレー・カルキンが主演する映画『ホーム・アローン』で7歳にして役者デビューを果たし、まもなくキャリア35年目を迎えようとしているキーラン。『メディア王』終了後は、俳優ジェシー・アイゼンバーグ(『ソーシャル・ネットワーク』)の監督2作目となる『A Real Pain(原題)』に出演した彼が、トライベッカ映画祭で同作について語る中で、俳優として辿り着いた境地についても明かしている。
「『メディア王』のシーズン1の半分くらいのエピソードに出演した後、家に帰って妻に言ったんだ。“生活のために何をしたいか分かった気がする。僕は俳優になりたいんだと思う”って」と振り返ったキーラン。「その時点でもう31年くらい俳優をやり続けてきていたのにね。(俳優の)ほかに何をすべきかと考えて、素晴らしい数十年間を経験した。それから、自分がずっとやってきたことに落ち着いたんだ」
舞台俳優である父親のマネジメントのもと、芸能界での活躍を志す7人姉弟の一人として育ったキーラン。彼と兄のマコーレーのほかには、弟のロリー・カルキン(『サイン』)も俳優として活動するように。そんな形で続けてきた演技の仕事は、彼が自ら選んだものではなく押しつけられたものだと感じていたという。
「19歳か20歳くらいの時に、ちょっとした危機みたいなのを経験した。でも、それってある意味で普通のことだと思う。多くの人はそれくらいの年齢で、人生で本当に何をやりたいのかを見つけようとするんじゃないかな」
そんな彼は、2018年からレギュラーの一人を務めた『メディア王』で初めて、俳優こそがやりたい仕事だと気がつくことに。同作に出演し始めた当初は脚本に書かれた通りに演じようとこだわるあまりに行き詰まっていたが、こだわりを手放すことにしてから波に乗ることができたのだとか。
「それまでとはまったく違う方法で演じることになった時、“もういいよ、どうにでもなれ”って感じになった。それから、一度もやったことのない未知なる何かをすることに対する奇妙な自由を見出したんだ。その過程で周りの人たちを信じざるを得なくなったけど、それが素晴らしい結果につながった。まったく新しい体験だったね」
『メディア王』の演技でエミー賞やゴールデン・グローブ賞に輝き、俳優として確固たる称号を手にしたキーラン。演じることへの情熱を見出した彼の今後が楽しみでならない。
『メディア王』全4シーズンはU-NEXTにて配信中。(海外ドラマNAVI)
参考元:米People、米Entertainment Weekly