EUROに臨むエゼ photo/Getty Images

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今回のEURO2024への出場を心待ちにしていた選手がイングランド代表にはいる。クリスタル・パレスのエベレチ・エゼだ。

エゼは前回大会のEURO2020でも本大会に向けたラージリストに名を連ねていたが、パレスでの練習中にアキレス腱を断裂。大怪我を負った直後にリストに名前が入っていたことを知ったという。この怪我のせいで断念せざるを得なくなったエゼは当時を振り返った。英『Evening Standard』が伝えている。

「その時は、初めての大きな怪我だったので考えすぎてしまった。『もし自分がそこにいたら』とか色々と考えていた。これもまた大変な経験であり、辛い部分でもあった。でもそういった経験は人を強くし、人格を形成し、さらに前に進む力を与えてくれると思っている」

「経験した中でも最大の試練」だっだとこの怪我を振り返ったエゼは、昨年A代表のメンバーについに選ばれた。そして今回、ジャック・グリーリッシュやジェイムズ・マディソンら常連組に代わって、EUROのメンバーに名を連ねたのだ。

「私は過去に起こったことを忘れようと最善を尽くしている。今回招集のメッセージが届いたときは、ただ感謝の気持ちでいっぱいだった。今、自分がこのポジションにいられることに感謝している。なぜなら、私と同じようにここにいたいと思っている人がたくさんいるからだ」

「ここにいることがラッキーだとかは思っていない。自分が努力してきたことが、今の自分につながっていると思っている。全力を尽くして努力する準備はできている。過去を振り返るのではなく、今この瞬間を楽しむことが私にとって一番大切なことなんだ」

またエゼはリハビリに関わった人たちへの感謝の言葉も述べた。辛い経験をしたエゼだが、4度もユース時代に放出を経験したりと、挫折を経験しながらも歩みを止めずに成長してきた苦労人には不屈の魂がある。

そして念願のEUROへ挑むエゼ。攻撃陣に豪華タレントを擁するイングランドで同選手はスタメンではないかもしれない。それでも「先発した11人だけではなく、全員の準備が必要だ」と語っており、チーム一丸となって戦うことを強調した。出場時間は限られるかもしれないが、大怪我を乗り越えたどり着いたEUROの舞台でエゼがイングランドの切り札として活躍するのを期待したい。