“ポツンと一軒家”に日本文化を愛するアメリカ人男性。捜索隊も大興奮「まるで映画のセット」
日本各地の人里離れた場所になぜだかポツンと存在する一軒家と、そこに住まう人物の人生にも迫っていく番組『ポツンと一軒家』。
6月16日(日)は、ゲストに松本まりかと上杉柊平を迎えて放送される。
愛媛県の山あいにポツンと一軒家を発見。魚の形のように切り拓かれた土地で、まるで目のように見える丸い屋根の建物が確認できる。
今回のポツンと一軒家を捜索したのは2023年9月。最寄りの集落へと向かった捜索隊が、住人の男性に衛星写真を確認してもらうと、「ここはアメリカの方が造ったところじゃないかなと思います。格闘技などをされていて、たしかその武道場だったのでは」と意外な情報が返ってくる。
丸い建物は茅葺屋根の武道場というのだが、はたして茅葺屋根の丸い建物など存在するのだろうか?
集落を後にしてしばらく車を走らせると、のどかな田園風景が深い林道へと一変。昼間なのに薄暗いうっそうとした林道が続く。
「なぜこんなにも山奥に武道場が?」と疑問を隠せないままハンドルを握る捜索隊。うっそうとした林道を抜けると、目の前に忽然と丸い建物が姿を現す。
「ここは…まるで映画のセットのようです!」と捜索隊が興奮気味に語る通り、切り拓かれた敷地には円錐形の建物があり、ラッパのような音が鳴り響いている。
その地にいたのは36歳のアメリカ人男性だった。捜索隊があいさつすると流ちょうな日本語で「ここは古武術の道場です。今はまだ準備中なので、見ていただくのはオープンしてからのほうがいいです」と語った。
訪問から7カ月後、アメリカ人の男性から準備ができたと連絡を受けた捜索隊は再び愛媛へ。
再訪すると、男性と妻が出迎えてくれる。ペンシルベニア州の“ポツンと一軒家”で生まれ育った男性は、幼いころから日本の文化に興味を抱いていたといい、居合や柔術などを学ぶようになり、16年前に武術修行のために日本の大学に留学したのだという。
「武道や茶道…日本では人生を“道”にたとえるところが魅力です。“道”は日本にしかない独特な文化ですね」と話す男性。7年前に結婚し、妻の地元でもある愛媛の地へとやって来たという。
そして、自身が会得した古武術の指導と自然農を行うため、5年前に耕作放棄地になっていたこの広大な山奥の土地を購入した。7カ月前には完成していなかった丸い道場も完成しており、円錐形の屋根には美しく茅が葺かれている。
自分たちで整地から始めて、石垣を作って、茅葺職人や地元の大工から日本古来の伝統技法を学びながら4年以上の歳月をかけて道場を建てたという男性。日本人以上に日本文化を愛し、会得した古武術を取り入れ、日本の自然を大切にするライフスタイルに密着していく。