【パクチーの保存】冷蔵・冷凍・ドライ・漬けるの4択…それぞれの長所は⁉すべて試して徹底検証!

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管理栄養士のともゆみです。エスニックな料理が食べたくてパクチーを買ったものの、作る時間がなかなか取れず、シナシナになってしまい残念な結果に。滅多に使わないパクチーなので長期保存できたらうれしいな、と思っていたところ、ニチレイフーズのホームページ内にある「ほほえみごはん」という食サイトで紹介されていました。いろいろな保存方法があるようなので、それぞれ試してみたいと思います。

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ニチレイフーズのホームページでは、「ほほえみごはん」というサイトがあり、食材の保存方法や簡単レシピなど、食に関するさまざまな情報が掲載されていて、わたしも時々利用しています。

パクチーは、にんじんや大根などと違い、しょっちゅう食卓に上るものではありませんよね。それゆえ、使うときに買いに行かなければならない食材でした。もし保存方法を知っておいて、おいしい状態で保存できたら、買える時にまとめ買いしておいて、作りたい時に使えるのは便利ですよね。

こちらのサイトでは、冷蔵、冷凍、ドライ、調味料に浸して保存する方法が紹介されていたので、それぞれ試してみたいと思います。まずは、一番のおすすめ方法である冷凍保存から始めたいと思います。

パクチーの冷凍保存

パクチーの香りをキープして長持ちさせたいという場合は、新鮮なうちに冷凍保存をします。ただし、冷凍後は葉がしんなりするため、食べる時は料理にくわえて加熱することをおすすめします。

【冷凍方法】
1.  パクチーを流水で洗ったら、ボウルに入れて水を張り根の部分を浸けて5分くらいおきます。根から水を吸い込み、葉がシャキッとします。



2.  キッチンペーパーで水気をふき取り、根を切り分けます。



3.  葉と茎はざく切りにしてから、Lサイズの冷凍用ジッパー付き保存袋に入れ、薄くなるように空気を押し出しながら密閉して冷凍します。冷凍庫で約2週間の保存が可能です。



4.  根は1本ずつラップで包み、Mサイズの冷凍用ジッパー付き保存袋に入れて冷凍します。冷凍庫で約2週間の保存が可能です。



【解凍方法】
葉と茎は、袋の外からもんでほぐし、必要な分だけを取り出して冷凍のまま使います。葉がしんなりするので加熱して使うことをおすすめします。根は鍋に入れスープのだしとして使ったり、刻んできんぴら風に炒めます。

「フォー」を作りました。出来上がる直前に鍋の中に冷凍のままのパクチー(葉と茎)を入れてすぐに火を消しました。



パクチー特有の風味と爽やかさは健在です。食感は多少変わり、繊維感が少し残りますね。

パクチーの冷蔵保存

パクチーを生で食べたい時は冷蔵で。冷蔵するときのポイントは2つあります。1つめは葉に水分を残さないこと。葉に水滴がついていると、そこから葉が黒く変色するため、しっかり拭き取ります。2つめは乾燥を防ぐこと。葉が乾燥すると色あせや、香りが抜ける原因になります。そのため、葉に直接水滴がついた状態は避けつつも、ほどよく湿気を補います。

【冷蔵方法】
パクチーを洗い、キッチンペーパーで水気をしっかりふき取ります。水で濡らしたキッチンペーパーで根を包みます。冷蔵用ジッパー付き保存袋にパクチーを入れ、空気を抜いて密閉します。筒の入れ物に入れて冷蔵庫内で立てて保存します。キッチンペーパーが乾いたら、再度濡らして包み直し、冷蔵庫で約1週間の保存が可能です。



※根がない場合は、パクチーを洗い、キッチンペーパーで水気をしっかりふき取ったあと、水で濡らして絞ったキッチンペーパーで、葉と茎を包みます。冷蔵用ジッパー付き保存袋に入れて空気を抜いて密閉し、冷蔵庫で保存します。キッチンペーパーが乾いたら、再度濡らして絞ってから包み直し、冷蔵庫で5日~1週間ほどの保存が可能です。





パクチーのドライ保存

葉だけを電子レンジで乾燥させます。生のフレッシュさとはまた違ったほろ苦さと清涼感が味わえ、料理に色味を足したいときにも重宝します。

【ドライ方法】
1.  パクチーを洗い、キッチンペーパーで水気をしっかり拭き取ります。葉だけを摘み、耐熱容器に広げます。※茎は水分が多いため、電子レンジでのドライ法には不向きです。茎は冷凍、または冷蔵保存で。



2.  ラップをせずに200W~250Wの電子レンジ(ない場合は解凍モード)で約2分加熱して取り出し、混ぜ返して広げ、再度2分ほど加熱します。これを5~6回繰り返します。



3.  葉のカサが1/6~1/8くらいになり、手で握ったときにパラパラと崩れる状態まで乾燥したら、冷ましてからビンなどの密閉保存容器に入れて保存します。常温で約1カ月の保存が可能です。5回でパラパラになりました。



食べてみると、香りはないものの、甘さと苦みが強く出ていて、パンチのある味わいが楽しめますね。

パクチー風味調味料

パクチーの保存と調理を兼ねられる「調味料」も、数種類紹介されていました。パクチーの強い香りが調味料に移っておいしくなり、料理にサッとかけて使えます。常にパクチーが調味料や油に浸っている状態にすることと、使うときは清潔なスプーンを使うことで冷蔵庫で約10日は保存可能です。今回はしょうゆだれを作ってみます。

「パクチーしょうゆだれ」
【作り方】
ガラス製の保存容器に、パクチーの葉と茎(1~2株分)のみじん切りを入れ、パクチーがしっかり浸るくらいしょうゆを入れます。ガラス製の保存容器がなかったので陶器の容器に入れました。



【食べ方例】
冷奴やぎょうざのたれ/そうめんつゆに入れる/卵かけご飯にかける



冷奴にかけてみました。ちょっとこのたれ、わたしの中で大ヒットなんですけど!パクチーがほどよくしなっとするので、口の中でもそもそせず非常に食べやすく、たくさんパクチーをかけて食べられます。フレッシュな香りと爽やかさはそのままに、生のまま食べた時のえぐみを感じなくなります。おいしいし、大好きですね。気に入りすぎて追加でたくさん仕込みましたよ。

パクチーの成分

パクチーは地中海原産の香味野菜で、葉や茎、根を食用とし、種はスパイスとして利用します。葉は抗酸化作用があるβ‐カロテンやビタミンCとビタミンE、疲労回復に役立つビタミンB1などを含みます。また、利尿作用のあるカリウムも含んでいます。生の葉には独特の強い香りがあり、リナロールやゲラニオールなどの精油成分が消化促進、ストレスの緩和などに働きます。

生で食べる場合は冷蔵、加熱して食べるなら長く香りをキープしやすい冷凍で、1カ月以上保存したいという場合はドライで。パクチー風味調味料はかけるだけで一気にエスニックの気分になるので、おすすめです。参考にしてみてくださいね。

参考文献:
からだのための食材大全 監修者 池上文雄 他 NHK出版
春夏秋冬おいしいクスリ 旬の野菜の栄養事典 監修 吉田企世子 エクスナレッジ