胃酸の分泌を抑える「H2ブロッカー」 服用後どのくらいで効果が現れる?
胃痛や胸やけ、もたれなどの症状を改善する効果が期待される「H2ブロッカー」。胃酸の分泌を抑えることで症状を改善させる薬ですが、即効性はあるのでしょうか。そこで今回は、H2ブロッカーは服用後どのくらいで効果が出るのかについて、薬剤師の本多さんに伺いました。
※この記事はMedical DOCにて【H2ブロッカーって何? どうして即効性があるの?】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
監修薬剤師:
本多 修平(薬剤師)
九州保健福祉大学薬学部を卒業後、総合病院で経験を積み、現在は精神科の門前薬局に勤務。薬についての正しい情報を発信するため、地域住民の啓蒙活動に力を入れている。2022年1月~ライターとしても活動中。
編集部
服用してからどのくらいで効きますか?
本多さん
服用後30~60分程で効いてきます。遅くとも2時間後には、胃痛などの症状は改善しているでしょう。持続性もあり、効果の持続時間は10~12時間です。
編集部
どうして即効性があるのですか?
本多さん
服用後すぐに吸収され、胃酸の分泌を抑えるからです。通常、胃内のpHは約1.5付近ですが、H2ブロッカーを服用した60分後には、pHは4~5まで上昇するというデータもあり、短時間で胃酸の分泌が抑えられていることが分かります。
編集部
効果的な服用タイミングを教えてください。
本多さん
胃痛や胸やけの症状を自覚したタイミングで飲んでください。食事の有無に関わらず服用できます。朝起きた時から症状がある方は、寝る前に飲むと効果的です。胃酸の基礎分泌は夜間に亢進するので、H2ブロッカーが寝ている間の胃酸分泌をコントロールして、朝の胃症状を予防できます。