「味噌汁」に含まれる栄養素を管理栄養士が解説 どのような健康効果がある?

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日本の多くの食卓に並ぶ味噌汁。「味噌は医者いらず」ということわざもある通り、味噌は健康に良いという印象があります。では、実際に味噌汁にはどのような健康効果があるのでしょうか。管理栄養士の山口さんに解説していただきました。

※この記事はMedical DOCにて【味噌汁に含まれる栄養素と健康効果とは? 味噌汁が健康に良い理由を管理栄養士が解説】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

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監修管理栄養士:
山口 史恵(管理栄養士)

大妻女子大学家政学部食物学科管理栄養士専攻卒業。大学卒業後、都内の病院に数年務めた後、カナダへ語学留学。その後、カナダでホリスティックニュートリショニストとしてヘルスフードストアやウエルネスセンターにて、一般に栄養指導をしながらクリニックにて個別指導にも従事。体重別、身長別といった大きいカテゴリーではなく、一人ひとりのバックグラウンド、生活環境や代謝などを考慮した栄養指導がモットー。

編集部

味噌汁は「健康に良い」というイメージがありますが、具体的にどんな健康効果があるのですか?

山口さん

味噌は日本で古くから食されてきた発酵食品です。生きて腸に届く乳酸菌が多く含まれ、腸内の善玉菌と悪玉菌を整えてくれます。腸内菌のバランスが整うことによってもたらしてくれる健康効果は、栄養素の消化吸収機能や免疫機能の向上、睡眠の質の向上、女性ホルモン補助(PMSや更年期症状の軽減など)、脳の活性化、便秘解消、健康体重の維持などがあり、健康・長寿が期待できます。

編集部

ほかにも健康効果がある場合は教えてください。

山口さん

味噌に含まれるビタミンB群は神経系を整えてくれるため、ストレス対策にも効果的です。そのほか、米みそに使用されている米糀には、肌のセラミド合成を活性化させる成分が含まれ、これにより肌の水分量が保たれ、肌荒れや乾燥から肌を守ってくれるという効果があります。

編集部

様々な健康効果があるのですね。味噌汁に含まれる栄養価やカロリーはどうでしょうか?

山口さん

味噌汁に含まれる栄養価やカロリーは具材によって変動しますので、おおよその数字になりますが、一杯分(172g)に含まれる炭水化物は5.02g、そのうち4.35gが糖質、タンパク質が1.63g、脂質が0.36gになります。その他、ビタミンやミネラルも豊富で特にB12とモリブデンの成分が多く含まれています。カロリーは100g換算で18kcalとなります。

編集部

いつ味噌汁を飲むのがベストですか?

山口さん

味噌汁を飲むタイミングですが、食前に飲むことで血糖値の急上昇を抑制し、暴食を防いでくれる効果があります。また、体が温まることにより副交感神経が刺激され、リラックス効果があり、消化機能や排毒作用が向上されます。そのため、朝食に味噌汁を摂取することで体に必要な栄養素が吸収されやすくなり、日中に分泌されるホルモンのバランスが整い、夜の睡眠の質も向上してくれます。