M.2 Mキー対応機器をRaspberry Pi 5に接続するためのアドオンボード「Raspberry Pi M.2 HAT+」が発売されました。データ転送速度は最大500MB/秒で、価格は12ドル(約1880円)です。

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Raspberry Pi 5はRaspberry Piシリーズで初めてPCI Express(PCIe)に対応したモデルです。

Raspberry Pi 5にM.2対応機器を認識させるにはPCIeをM.2に変換するボードが必要ですが、これまでRaspberry Pi公式の変換ボードは出ていませんでした。

Raspberry Pi開発チームは、Raspberry Pi 5の発表当初からM.2接続HATの開発を告知していました。そして、2024年5月14日には製品化可能な状態になったことを明かし、Raspberry Pi M.2 HAT+を12ドルで販売開始しました。

Raspberry Pi 5のシングルレーンPCIe 2.0インターフェイスは、16ピン、0.5mmピッチのFPCコネクタ上に露出しています。Raspberry Pi M.2 HAT+はこのコネクタとM.2規格のサブセット間を変換するボードで、Type2230およびType2242のエッジ・コネクタを持つデバイスをサポートします。



Raspberry Pi M.2 HAT+は接続されたデバイスに最大3Aを供給可能。転送速度は最大500MB/秒です。



Raspberry Pi Tradingのジェームズ・アダムズCOOは「理想を言えばRaspberry Pi 5と同時にRaspberry Pi M.2 HAT+を発売できたらよかったのですが、急いては事をし損じると考えました。特に、16ピンFFCコネクタの2つのスペアピンに未解決の疑問がありました。初期のプロトタイプではこれらのピンはI2C信号を持っていましたが、最終的にRaspberry Pi PCIeコネクタの仕様では、1つはダウンストリームデバイスの電源用パワーイネーブルとして、もう1つはボードの検出とウェイク信号としての固定機能に割り当てられました。このようなことを行っている間、私たちはさまざまなNVMeドライブやその他の周辺機器をテストし、さまざまな問題を調査していました。そしてもちろん、ファームウェアを書き、毎月何万台もの製品を製造するために必要な製造プロセス、材料パイプライン、テストシステムを構築するには時間がかかります。しかし、これらはすべて完了しました。本製品が発売できる状態になったことを嬉しく思います」と述べました。

なお、サードパーティ製のM.2接続HATは以前から存在しており、Raspberry Pi 5にM.2 SSDを接続することも可能でした。以下の記事では、Raspberry Pi 5にサードパーティー製M.2接続HATを装着し、M.2 SSDからOSを起動するまでの手順を確認できます。

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