【若返りダイエット】ボディメイクのプロ・石本哲郎が教える太らない『CoCo壱番屋』カレーの食べ方
食楽web
●外食しながらダイエットもアンチエイジングも叶えたい! そんな我儘な願いを叶えるべく、ボディメイクのプロ・石本哲郎さんが「若返りやせ飯」の選び方を伝授する連載。今回のテーマは、豊富なトッピングで人気のカレーチェーン『CoCo壱番屋』のカレーの食べ方です。
カレーは最善の選択肢で乗り切るべし今や国民食ともいえる、カレー。定期的に食べたくなる人も多いのではないでしょうか? でも基本的にカレーはダイエットには不向き。その大前提だけは忘れちゃいけません。レトルトカレーやスパイスにこだわったカレー専門店などであれば、ダイエット向きなものもありますが、チェーン店のカレー屋で「ダイエットに最高!」なものは絶対に存在しません。それがカレーというものです。
今回のお題は『CoCo壱番屋』カレーの若返りやせダイエット!
ダイエットに不向きなカレーは、いかにそのダメージを減らせるかが勝負になります。
カレーのダメージを最小限に抑えるには、たんぱく質をしっかり摂りつつ、カロリーを下げることに尽きます。『CoCo壱番屋(以下、ココイチ)』のいい点は、カレーソースの種類、ごはんの量、トッピングと、あらゆる選択肢が豊富なところ。この中から最善なものをカスタマイズすることで、ダイエットに不向きなカレーを及第点まで引き上げることができます。
早速、カスタマイズしてみましょう!
ビーフorポーク? ソースの選択でこれだけ違う
カロリーが抑えられるのは「ポークカレー」
まずはソース選びから。定番の「ポークカレー」と「ビーフカレー」を比べてみましょう。ライス300gの場合、ポークは714kcalに対し、ビーフは829kcal。100kcal以上も違うので、ここはポークを選びましょう。「甘口ポークカレー」や「ココイチベジカレー」も似たようなものなので、好きなメニューを選んでOKです。ちなみに「ハヤシライス」は862kcalと最も高カロリー。“ソースはビーフとハヤシを避ける”が正解です。
ごはんの量を減らしてカロリーカット
さらなるカロリーカットを狙うには、やはりごはんの量を減らすのが最も手っ取り早い方法。ココイチの通常サイズは300gですが、これは半量の150gにまで減らせます。ダイエット中の女性は1食あたりのごはん量を100g~150gに抑えている方が多いので、女性は150gまで、多くても200gまで抑えることを推奨します。男性の場合は200g~300g程度に。ごはんを150gにするだけで、234kcalもカロリーをカットできますよ。
またココイチには「低糖質カレー」も存在します。これは、ごはんの代わりにカリフラワーを使用したもの。
ごはんの代わりにカリフラワーを使用した低糖質カレー
ポークソースで「カリフラワーライス」(180g)にすると、わずか268kcal! カレーとは思えないカロリーなうえ、食物繊維が8.0gも摂れます。とはいえ、「カレーにはやっぱり、ごはん派!」という人が大半。なので無理にカリフラワーライスにする必要はありません。ごはんの量を減らすだけでも充分です。
糖質を控えた際、最もダイエット効果の高まるタイミングは夜なので、「○○日までに絶対痩せたい!」という人で、19時以降に食べる場合は選択肢に入れても良いかもしれません。「食べたいのはカレーでごはんは重視してない」という人にもおすすめです。
カレーダイエットの最強トッピングは?
ソースとごはんでカロリーをカットしたら、プラスしたいのがたんぱく質。「ポークカレー」のたんぱく質量は7.7g(以下すべて、ごはん150gの場合)なので、最低でも10gは足したいところです。トッピングとしておすすめしたいのは「チキンにこみ」。これを足すことで、たんぱく質が21gにまで跳ね上がります。脂質は20.1gと若干高めではありますが、だってカレーですから、そこは諦めましょう! それでも総カロリーは544kcalとまずまずなライン。実は「チキンにこみ」単体では、たんぱく質13.3gに対し、脂質はたったの1gしかありません。超優秀な「チキンにこみ」だからこそ、脂質の高いカレーをそこまでに抑えることができるというわけです。
最強トッピングの「チキンにこみ」
チキン以外のトッピングでは、エビにこみ、イカ、海の幸、あさりなどのシーフード系がおすすめ。あさりは若干たんぱく質量が少なめですが、女性だったらあり。「イカカレー」と「海の幸カレー」は、揚げたイカリングが入っているため、他のカレーと比べると若干脂質が高めなのが残念なところ。でも、そこまで悪くはないので好きなら食べちゃってください。ただし、「エビカツカレー」は脂質が30gを超えるので外しましょう!
食べちゃいけないワーストカレーは?
逆にNGなトッピングは、チキンにこみ以外のお肉系全般。どれも脂質がめちゃ高い! ロースカツやフライドチキンなど、揚げ物は言わずもがなですが、ちょっとヘルシーなイメージの「豚しゃぶカレー」でさえ、脂質が45.7gもあります。これはなんとフライドチキンよりも高い数値。しゃぶしゃぶしたところで、脂は全然落ちてないってことですね。
また、「ソーセージカレー」はたんぱく質17.9gに対し、脂質が42.3gとダブルスコア。実はソーセージやベーコンは、たんぱく質より脂質がメインの食材なんです。なので、これらでたんぱく質を摂ろうという発想は捨て去りましょう。
肉以外では、「クリームコロッケカレー」もヤバイ。たんぱく質13.3gで脂質は46.3gと、トリプルスコアになっています。そもそもコロッケやメンチと称されるものは、総じてダイエットには不向き。その理由は揚げものなので脂質が高く、ほとんど肉が入っていないから。牛肉コロッケも中身はほぼじゃがいも。たんぱく質摂取にはならないので、肉扱いしないようにしてくださいね。
そして、「カツカレー」や「クリームコロッケカレー」を上回るワースト1はこちら。
「なすカレー」
なんと、「なすカレー」です。総カロリーは652kalと悪くはない数値ですが、中身がエグイ! たんぱく質8.6gに対し、脂質はなんと35.7g。トリプルのさらに上をいくクアトロスコアです。カロリー的には「ロースカツカレー」のほうが高くはなりますが、カツにはたんぱく質が摂れるというメリットもあります。一方、“なす”にはメリットがなく、脂を足してるだけ。ただでさえ脂質の高いカレーに、脂マシなんて愚の骨頂! “なす”だけは絶対に避けましょう。
カレーのアンチエイジング的食べ方とは?
若返りやせ食材の代表格といえるのが「納豆」。発酵食品である納豆は、抗酸化力が高く、腸内環境を整えるうえ、たんぱく質も食物繊維も摂れます。まさに若返りやせに使える万能アイテムなんですが、カレーに合うかというとビミョー。チャレンジしたい方はぜひ、どうぞ。
納豆が苦手な方や、「納豆とカレーはちょっと……」という僕のような人には、きのこトッピングがおすすめです。食物繊維が豊富で腸内環境を整えてくれるため、便秘の改善や美肌づくりにも役立ちます。プラスしても気にならないくらい低カロリーなので、積極的にトッピングして問題ないでしょう。
「ほうれん草カレー」。カレーの脂質でほうれん草の性能もアップ
また、栄養価の高いほうれん草もおすすめ。ほうれん草に含まれるビタミンAは若返り効果の高い抗酸化ビタミン。ビタミンAは脂溶性ビタミンなので、脂質と一緒に摂ることで吸収率が上がります。どうせ脂質の多いカレーを食べるなら、その脂質を有効利用すべき。転んでもただでは起きない理論で、ほうれん草の性能をめちゃくちゃ引き上げちゃいましょう!
揚げたナスは入ってないため、安心して食べられる「やさいカレー」
食物繊維を摂りにいくなら、「やさいカレー」もおすすめ。にんじん、じゃがいも、たまねぎ、いんげんなど野菜がゴロゴロ入っているため、自然と咀嚼回数が増えるのも良い点です。
実はアンチエイジングと咀嚼には深い関わりがあって、咀嚼が少ないのはアンチエイジングにとってめちゃくちゃ不利になります。というのも、食べたものは本来、咀嚼することによって口の中である程度分解され、消化を促してくれます。そのため咀嚼が少ないと消化が後回しになり、結果として胃腸に過度な負担をかけてしまうのです。
胃腸への負担はアンチエイジングにとって大きなマイナス。「カレーは飲み物」なんて飲み込むような食べ方をしてると、胃腸が疲弊して内臓から老けていくため、しっかり咀嚼することが大切です。
ちなみに野菜系のカレーは総じて、たんぱく質が足りなくなるため、別途トッピングが必要になります。その際もやはり「チキンにこみ」が最強ですが、「エビにこみ」や「海の幸」でもOK。また、たんぱく質だけでなくビタミンミネラルも摂れる「卵」もおすすめです。ただし、スクランブルエッグは調理の際にバターを使っているのか脂質が高め。素材そのままの「半熟タマゴ」や「ゆでタマゴ」を選びましょう。
結論
カレーソース、ごはんの量、トッピングを自在に選べるココイチなら、ダイエットに不向きなカレーを若返りやせカレーにカスタマイズすることも可能。必要最低限のたんぱく質を確保し、できる限りカロリーを抑えるチョイスでカレーを制しましょう。
石本的おすすめカスタマイズは、ポークソースのチキンにこみカレーにきのこトッピング(ごはん150g)。たんぱく質22.5g、脂質20.2gで554kcalで、栄養バランスもなかなかです。これならダイエットでは赤点常連のカレーにも、合格点をあげられるでしょう。
石本的おすすめカレーはポークソースのチキンにこみカレーに、きのこトッピング(ごはん150g)
逆に絶対やっちゃいけないのは、脂質の多いトッピングを足すこと。ただでさえ脂質の多いカレーに脂質を上乗せするのは愚の骨頂! 揚げ物はもちろん、脂をたっぷり吸った“なす”や、脂が落ちてない豚しゃぶにも気をつけましょう。
そして「カレーは飲み物じゃない」ということも忘れずに。アンチエイジングのためにもしっかり咀嚼することが大切です。
(語り◎石本哲郎、インタビュー・撮影◎酒詰明子)
●プロフィール
石本哲郎
女性専門のパーソナルトレーナー。東京や神奈川にて、女性専門パーソナルジムリメイクや女性専門フィットネスショップリーンメイクを数店舗運営。女性のダイエットに関わる医学、栄養学、トレーニングメソッドについての豊富な知識と、自ら意図的に太ってやせる「減量」実験の成果から編み出した独自のメソッドで、のべ1万人以上の女性の体づくりを指導し、成功へと導く。ダイエットに悩む一般女性の指導をもっとも得意とし、「健康的かつきれいに女性の体を変える技術」には定評がある。代表作『神やせ7日間ダイエット』などを含め著書累計20万部を超える。
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