『魚庄』の「鰻重(上)」3500円。ほかに並2800円、特4000円、鰻丼4900円など | 食楽web

●埼玉県蓮田市にある鰻の名店『魚庄』のうなぎの美味しさの秘密とは?

 日本には数々の鰻の名店が存在します。例えば千葉県成田市の老舗『川豊』、静岡県の伊豆にある『小川家』、神奈川県小田原の名店『松琴楼』などなど。最近は、名古屋の『うな富士』や浜松の『中川屋』など、地方の名店が東京に進出して話題になりました。

 今回ご紹介する鰻屋は、埼玉県蓮田市にある『魚庄』。明治16(1883)年創業の、今年で141年を迎える老舗中の老舗です。本店のほか、同じ蓮田市のさいたま栗橋線のロードサイドにも別館を持ち、さらに大宮と台湾にも支店を開く有名店です。

ロードサイドにある『魚庄』の別館は2階建てで大空間。テーブル席のほか、お座敷もあり、宴会など大人数にも対応。ちなみに休日は満席も少なくないので予約必須!

 蓮田市で生まれ育った筆者は、子どもの頃から何十年と、ことあるごとにここの「鰻重」を食べてきました。だから他の鰻屋で食べると、つい『魚庄』と比べてしまいます。というわけで、いざその魅惑のうな重の魅力をご紹介していきましょう。

蓋を開けた瞬間からテンションが上がる

見事な蒲焼きは、表面はこんがり、皮面はパリッとしています

『魚庄』の「鰻重」(上)は、蓋を開けた瞬間からテンションが上がります。写真の通り、重箱を埋め尽くすビッグサイズの蒲焼き。ごはんは、重箱の端にチラリと覗く程度です。鰻重はやっぱり鰻がドーンと立派でなくてはいけませんよね。

 秘伝のタレでじっくり焼き上げられた新鮮な鰻はムチムチ&プリップリで、光り輝いています。堂々たる鰻です。さらに焼き目。渋い茶色と、周りのおこげが黒光りしています。

 蒲焼の身の厚みは言うに及ばず、口に入れて噛むと、ほっぺたが喜ぶほどふっくらフワッフワ。泥臭さなどは微塵もなし。いつ食べても、そのやさしい柔らかさに感激することになります。

 そして、代々伝わる秘伝のタレはどちらかというとサラサラっとしたタイプ。これがクドすぎずにちょうどいい。うなぎとタレのエキスをまとった粒立ちよいツヤツヤのごはんも魅力的です。箸でうなぎとごはんと一緒に切って、口にすれば、もう、言葉はいりません。

 最後のごはん1粒たりとも残したくない……そう思わせてくれるうな重です。重箱が空になったとき、「あぁ」と一息。うなぎのパワーが体に染み渡り、活力がみなぎってくるような感じがしてきます。

まとめ

鰻という漢字に隠された言葉が読み取れますか?

 ちなみに、『魚庄 別館』には、大きな「鰻」と書かれた書が飾られています。これ、よーく見ると、「かつりょくみなぎる」と読むことができるんですが、わかりますか?「魚」に「かつりょく」というひらがなが隠れていて、右側の「曼」には「みなぎる」というひらがなが隠れています。

 というわけで、うなぎ好きの人は、ぜひ『魚庄』に行って、極上の「鰻重」を食べてみてください。美味しくて活力がみなぎる極上の鰻が味わえますよ。

(撮影・文◎如雨露)

●SHOP INFO

店名:魚庄 別館

住:埼玉県蓮田市西新宿6-30
TEL:048-769-1588
営:11:00~21:00
休:木曜