昨年9月に結婚したせいや。「実はうちの奥さんも『ハイキュー!!』好きなんです」 ©2024「ハイキュー‼」製作委員会 ©古舘春一/集英社

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昨年9月に結婚したせいや。「実はうちの奥さんも『ハイキュー!!』好きなんです」 ©2024「ハイキュー‼」製作委員会 ©古舘春一/集英社

前編に続いて『ハイキュー!!』を愛してやまない霜降り明星・せいやのインタビューを掲載。後編では、主に烏野高校VS音駒高校の話題や、公開されたばかりの劇場版について語っていただいた。

【写真】実は『ハイキュー!!』だけでなくバレーボールも好きなせいや

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猫又監督と飲みに行きたい!

――『ハイキュー!!』にはTVアニメから入られたと仰っていましたが、原作漫画は最後まで読まれたんですか?

せいや いや、実はあえて読んでないんです! やっぱりTVアニメから入ったっていうのがあるので、TVアニメ第4期までを一通り観て、続きは映画でやるというのを知って、原作も同じところで読むのをやめたんです。

もう1年半か2年くらい?原作を読んでなくて、ネタバレも徹底的に避けてるので、今ここにある単行本の表紙も見たくないくらいなんです(笑)。だから当然、今回の映画で描かれる「ゴミ捨て場の決戦」の結果も知らないんですよね。マジで劇場で観たいんで!

――霜降り明星のYouTubeチャンネル「しもふりチューブ」では、『ハイキュー!!』を2回も取り上げていただきました。

せいや 2回目の時は1回目の動画の内容を完全に忘れてて(笑)、ちょっと内容がカブってるところもあるんですけど。もう毎日動画上げてるとね(笑)。でも、『ハイキュー!!』が好きでたまらないっていう気持ちがあふれちゃって。

その気持ちはもちろん今でもずっとあって、もっとこの作品を読んでほしいし、観てほしい。特に男性の読者に観てもらいたいんですよ。「女性人気が高そう」というだけで敬遠している男性に、「男性も女性もみんな楽しめる、超面白い作品ですよ!」って伝えたくて。

――2本目の動画では西谷(夕/烏野高校)と猫又監督(音駒高校)、そして日向(翔陽/烏野高校)を好きなキャラクターに挙げていました。そこは今も変わりませんか?

せいや そうですね。音駒の猫又監督のバレーボールに対する美学というか、敵も味方も関係なくバレーボールの面白さを伝えたいっていうのは、やっぱカッコイイと思いますね。だって教育者として100点じゃないですか。合宿で烏養コーチ(烏野高校)たちと飲んでたみたいに、一緒に飲みに行きたいですもん(笑)。自分もああいう歳のとり方をしたいですよね。若い人にいろんなものを与えられる人になりたい。


烏野高校と音駒高校の練習試合後の一幕。音駒の猫又監督は、敵チームである烏野メンバーにも的確なアドバイスを送っている。(ジャンプコミックス第4巻より)©古舘春一/集英社

――猫又監督と烏養コーチのおじいさんである烏養一繋元監督が、「ゴミ捨て場の決戦」の因縁の始まりでもありますしね。ちなみに音駒高校で好きなキャラを挙げると誰ですか?

せいや うーん、黒尾(鉄朗)ですかね。音駒の司令塔はセッターの(孤爪)研磨だけど、その研磨のメンタルとかチーム全体を支えてるのは主将の黒尾だと思うんですよね。音駒の脳は研磨だろうけど、その脳に血を送っているのは黒尾なので。そういう意味でもとにかくカッコいい選手だと思います。


実はバレーボール自身も好きなせいや。「『ハイキュー!!』に負けないくらい、実際のバレーボールも盛り上がってるので、ぜひ観てほしい」

【写真】実は『ハイキュー!!』だけでなくバレーボールも好きなせいや

霜降り明星と烏野「変人コンビ」の共通点

――自分を『ハイキュー!!』キャラにたとえるなら?

せいや 僕は養成所も出てないし、天才でもエリートでもないので、少なくとも(影山)飛雄ではないんですよ。それで言うと飛雄はどっちかというと相方(粗品)かな。一見とっつきにくそうやけど、接してみるとそんなことない所とか(笑)。

そういう意味では僕は日向なんかな。本能的に動く部分とか、好きなことに夢中になる部分とかは日向っぽいというか、日向に憧れますね。

だから日向と飛雄って、自分で言うのは恥ずかしいんですけど、ちょっと霜降り明星に似てるなって思ってて。トス上げてスパイク打つっていうのも、何か漫才のボケとツッコミっぽいですしね(笑)。

――確かに長身の影山と粗品さん、小柄な日向とせいやさんで、見た目的にも近い印象があります。お二人の関係性も似ているのでは?

せいや 言われてみれば確かに似てるかもしれないですね。お互い相手の能力を生かすこともするけど、ライバル関係......とまで言わないまでも、なあなあな関係でもなく。お互い、同じようなパワーまで届いてないと対等にプレーできないし、コンビバランスとしても成立しないじゃないですか。トスとスパイクが繋がらないんで。


初めて目を瞑らない「変人速攻」を成功させた日向と影山。のちに全国区のチームをも脅かす、烏野の強力な武器となる。(ジャンプコミックス第11巻より)©古舘春一/集英社

――最新映画では、そんな日向・影山コンビも活躍するはずですが、せいやさんが期待される部分はどこでしょう?

せいや アニメ第4期の稲荷崎戦で日向がメッチャ成長してて、それまでそんなに高くなかったレシーブ力がメチャクチャ上達してたんですよ。そんな日向が、次の音駒戦でさらにどう成長するのか、そこは一番の楽しみですね! 音駒からしたらきっと日向の成長が誤算にもなると思うんですよ。たぶん音駒は、日向のレシーブがまだ下手だと思ってるだろうし。


春高2回戦、優勝候補の稲荷崎のエース・尾白アランのスパイクをナイスレシーブする日向。その確かな成長を感じさせる、奇跡ならぬ軌跡の1本。(ジャンプコミックス第32巻より)©古舘春一/集英社

――まだ原作の展開もご存じないとのことですので、ぜひ映画の展開予想を聞かせてください。

せいや 無双展開、あると思いますね。研磨が覚醒して、誰も手をつけられない状態になって、黒尾が「いつ覚醒する時が来るかと思っていたが、まさかこの試合になるとは......!!  研磨が本気でバレーやってやがる......!!」みたいなことを言って。

で、どんどん烏野も追いつめられるんですけど、烏野の誰かも覚醒して反撃するんです。田中(龍之介)あたりかな?(笑) いや、やっぱり研磨が相手だし、日向かな。日向と研磨はよきライバルとして対になってる感じするんで。

そんで、こっそり会場に観に来てた烏養元監督が烏野に喝を入れるとか、「まだ伝えていないことがある」とか言って秘伝の技を教えるとか、猫又監督の癖を伝えるとかガッツリいいシーンがあって(笑)。そしたら面白そうですよね(笑)。

――どうなっているんでしょう(笑)。最後にせいやさん同様、映画を楽しみにしている読者にメッセージをお願いします。

せいや ネコ対カラス、「ゴミ捨て場の決戦」。僕もまだ結果を知らないんですけど、もう本当に皆さんがこの試合を待っていたと思うので、一緒に楽しみましょう! もう観たよっていう方は感想を、YouTubeのコメント欄でも僕のX宛てでもいいんで、どんどん聞かせてください。

あ、でも僕が観るまではネタバレはしないでね(笑)。反響が大きければ、感想動画とかも上げるかもしれませんので!


ガイドブックを熟読するせいや。でもネタバレだけは読まないように慎重に......。©古舘春一/集英社

さらに、この取材時にせいやさんがジャンプ編集部を来訪してYouTubeを撮影! その模様はこちらから!

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●霜降り明星 せいや
1992年9月13日生まれ、大阪府出身。吉本興業所属のお笑いコンビ「霜降り明星」のボケ担当で、M-1グランプリ2018優勝。歌やモノマネなど特技は多数。現在YouTube個人チャンネル(霜降り明星せいやのイニミニチャンネル)では、チャンネル登録者数100万人を目指して毎日動画をアップ中。 
YouTube公式チャンネル(霜降り明星) https://www.youtube.com/@shimofuritube/ 
YouTube公式チャンネル(せいや個人) https://www.youtube.com/@seiya_inimini/ 
公式X https://twitter.com/simofuriseiyam 
公式Instagram https://www.instagram.com/seiya_shimofuri 


●『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』 
全国の映画館にて公開中 
原作:「ハイキュー!!」古舘春一(集英社 ジャンプ コミックス刊) 
監督・脚本:満仲勧 
キャラクターデザイン:岸田隆宏 
総作画監督:千葉崇洋 
アニメーション制作:Production I.G 
主題歌:SPYAIR「オレンジ」(ソニー・ミュージックレーベルズ) 
https://haikyu.jp/movie/ 

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取材・文/石綿 寛(樹想社) 撮影/山添 太