高価なインテリア雑貨を買わなくても、工夫次第でセンスのいい部屋はつくれます。ここでは、「ESSE収納グランプリ」でグランプリを受賞。“今あるものを生かす暮らし”が高い評価を集めた小林さん(現在50代)が、身近なもので部屋を飾るヒントを語ります。

無料のチラシやポストカードは、立派なアート

部屋になにかを飾ってみたいけれど、どうしたらいいのかわからない。ひとまず観葉植物を置いてみよう、と思ってもすぐに枯らしてしまうかも…。そんなことを考えて、インテリアアイテムの購入をためらったりしていませんか? ですが、お金をかけなくても部屋を飾ることは意外と簡単です。

【写真】残った野菜があきビンでおしゃれに変身!

たとえば、美術館においてあるチラシやお店のポストカードなどは、額に入れれば立派なアートになります。

ほかにも個性豊かなイラストが描かれたショップカード、コースターやおしゃれなメニュー表、外国のお土産の包み紙など小さなものは、いくつかを一緒にひとつの額に入れるのも素敵だと思います。わが家では新聞広告もポスターとして飾っています。

実際に自分が訪れた場所のものでしたら、見るたびに楽しい記憶が思い出されます。

「子どもの作品」を飾れば思い出話に花が咲く

子どもが小さかった頃に描いた絵は、そのときにしか描くことのできない傑作です。大切に額に入れて飾っています。その絵を見ながら思い出話をしたり、当時のことが思い出される玉手箱のような存在です。

「好きな文字を書いてみて」とお願いして、お習字セットで半紙に書いてもらい、それを飾っていたこともありました。うまく書こうとしない幼子の文字はとても素敵です。

身近な野菜や道ばたの草を観葉植物がわりに

わざわざ観葉植物を買わなくても、部屋に緑をとりいれることはできます。

マスタードの空き瓶に小口ネギ。食べきったあとの根付き3種のレタスは100円ショップの保存瓶にいれたら伸びてきました。うっかり存在を忘れていた玉ねぎから伸びていた芽は同じく100円ショップの瓶に。

ただ、入れるものによっては“飾っている”のか“置いている”かの違いは出てきそうです。できればプラスチックではなく、ガラスや陶器などに入れると素敵に見えると思います。

ガラス瓶はお店でも売っていますが、わざわざ買わなくても使えるものはあります。栄養ドリンクの瓶、試供品のミニサイズ瓶。私のお気に入りは大島椿油の瓶です。形もロゴもレトロでかわいいのですが、口が細く底の安定感があり、小さな花をひと差しするだけで絵になります。もちろんお花でなくても、名も知らぬ草をさすだけでも十分だと思います。

1日限りかもしれませんが、そのとき目を楽しませてくれるだけでも心地よいものになるのではないでしょうか。

あちこちで拾ってきたものを瓶に詰めて

石ころ、木の枝、ガラス片、貝殻…わが家には、公園散歩、浜辺散歩のついでに拾ったものがたくさんあります。

季節によっては松ぼっくりだったり、色鮮やかな葉っぱだったり。葉っぱは軽いので、壁に貼って楽しむこともできます。人工物ではない自然のものは、さりげなく部屋の風景に溶け込んでくれるような気がします。