美容院でブラックリストは存在する?

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 美容院の予約サイトを見ると、「無断キャンセル」「当日直前キャンセル」「大幅な遅刻」などをしないよう、呼び掛けている店があります。中には、客のマナーが悪く、対応に苦慮している店もあるようです。

 マナーが悪い客がいた場合、美容院はどのように当該の顧客の情報を管理しているのでしょうか。要注意人物を記載する、いわゆる「ブラックリスト」のようなものはあるのでしょうか。美容師の原木佳祐さんに教えていただきました。

予約サイトから情報を提供される場合も

Q.接客時や施術後の態度などで、顧客をランク付けすることはあるのでしょうか。

原木さん「ランク付けというほど細かく評価することはあまりありませんが、『執拗(しつよう)なクレームがあった』『何度もドタキャンをされた』といった情報は、従業員間で共有するようにしています。また、クレームやご意見をいただいた場合も、その内容は店舗内で伝えるようにしています」

Q.美容院では、ブラックリストのようなものは存在するのでしょうか。

原木さん「ほとんどの店舗では、『ブラックリスト』と呼べるほど、厳重に情報を管理をしていないと思います。ただ、先述のように店舗内で情報の共有が行われるほか、店舗で把握していない場合でも、予約サイトなど別の媒体からお客さまの情報を伝えてもらうことがあります。

例えば、予約サイト上で『何度も直前に予約をキャンセルしている』といった悪質性のある行為が確認された場合、予約サイト側が美容院に連絡をするというパターンが考えられます。

美容院側も予約サイトに掲載料を支払っているため、顧客管理は予約サイト側にも責任があると言えるかもしれません」

Q.普段、利用している美容院でブラックリストのようなものがあったとします。自分がそのようなリストに入っているかどうかを見分けることは可能なのでしょうか。

原木さん「従業員の間でお客さまに関する共有事項がある場合、顧客のカルテにも記載されるはずです。そのため、美容師に『カルテを見せてください』と伝えれば、恐らくそうした記載があるかを確認できると思います。原則として、顧客からカルテの開示を求められた場合、美容師は応じる必要があります」

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「時間を守らない」「些細(ささい)なことで文句をつける」など、迷惑行為と思われても仕方のないような行為に関しては、店舗間で情報が共有されることがあるそうです。お互いが気持ちよくサービスを利用できるように、顧客としても誠意ある対応をしていきたいものですね。