山本由伸の「歴史的」12年463億円契約に殿堂入り右腕も興味津々 唯一の懸念は「米国式野球哲学」
通算213勝154セーブのジョン・スモルツ氏がポッドキャスト番組で見解
米大リーグ・ドジャースに加入した山本由伸投手の異例の12年契約に、殿堂入り右腕も興味津々だ。米ポッドキャスト番組に出演したメジャー通算213勝154セーブのジョン・スモルツ氏は、山本の契約を「歴史的」と表現。「唯一の問題点は、彼がアメリカンスタイルの野球哲学に移行できるか」との見解を示した。
山本が手にした12年契約は投手としては史上最長、総額3億2500万ドル(463億2500万円)という金額も、二刀流の大谷翔平投手を除けば投手史上最高額だ。メジャーのマウンドに一度も立ったことがない投手に提示された異例の条件。メジャー通算213勝154セーブを挙げ、殿堂入りを果たしているスモルツ氏も「興味をそそられているよ」と注目している。
米スポーツ専門局「FOXスポーツ」でアナリストを務めるベン・バーランダー氏のポッドキャスト番組「フリッピン・バッツ」に出演したスモルツ氏は「これは平均的な5、6年の契約ではない。歴史的な12年契約だ」と表現。「彼がどれだけ素晴らしいかの証拠はあるが、まだメジャーでは一度も投げていない。だから、これはとても歴史的なんだ」と続けた。
昨年3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)でも、米放送局「FOXスポーツ」の解説者として山本の投球を見てきたスモルツ氏。「唯一の問題点は、彼がアメリカンスタイルの野球哲学に移行できるか。向こう(日本)には異なる哲学があり、それが大半の投手にとって、健康を維持することに役立っているように思える」と、米国式に合わせることで怪我のリスクが上昇することを懸念した。
「12年契約においては、健康が大きな鍵になる。ピッチングは壊れやすいものだ」と強調したスモルツ氏。「ドジャースは素晴らしい歴史を持っているが、最近はそれを数値化できる成功を収めていない。ドジャースの立場からすれば、この若い男が健康を維持し、これまでのキャリアのような成績を残すことを願うしかないね」と笑顔を浮かべた。
(THE ANSWER編集部)