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格安航空会社ジェットスター・ジャパンの労働組合「ジェットスタークルーアソシエーション」(JCA)は12月30日、前日に続いて会社側と7時間以上におよぶ団体交渉をおこなったが、31日以降のストライキ回避には至らなかったことを明らかにした。

31日は機長4人、副操縦士3人、客室乗務員16人の合計23人でストを実施する。会社側は、同日の欠航は「計13便」であることを公表している。

代わりに乗客が利用する臨時便については、ジェットスター・ジャパンと提携する日本航空(JAL)が「JAL4691 羽田発15:35 / 那覇着18:30」と「JAL4692 那覇発20:20 / 羽田着22:30」を設定している。

JCAの担当者は、団交後の記者説明会で、「明日のストは継続せざるをえず、断腸の思い。ご利用の皆さまにご迷惑をお掛けいたしますことを深くお詫び申し上げる」と話した。

●貸し出す事務所スペースの広さで折り合えず交渉決裂

JCAは2023年5月から一貫して、(1)変形労働時間制における所定労働時間外の労働に対する未払い賃金の支払い、(2)休業開始後に一方的に減額された通勤費の支払い、(3)組合活動のために必要とする会社所管の施設、設備等の便宜供与、を求めてきた。

JCAによると、30日の団体交渉では、(1)については、国の中央労働委員会に調停申請をしていることもあり、支払うとなった場合に法律上の時効を適用せず、仮に裁判で争うことになっても会社側が時効を援用しないという会社側の対応を評価し、ひとまず折り合いがついたという。

(2)についても、2025年12月31日にまで会社側が支払い、支払い方法については引き続き協議することで折り合うことができたと説明。

しかし、(3)について、組合事務所と掲示板を会社側が提供することについては会社側が承諾したものの、事務所スペースの広さで折り合いがつかず、結果として労働協約の締結には至らず、交渉も決裂したという。

31日以降の団体交渉などは現時点で決まっていないとし、JCAとして引き続きストを継続する方針を示した。

●「あと一歩でストを回避できそうなところまでいったが残念」

JCAの担当者は、最終的には25平方メートルほどの事務所スペースを求めたが、会社側は応じなかったと説明。「事務所スペースの広さを具体的に決めずにサインしてくれと言われたが、今までの経緯から経営陣を信頼することができず、3畳くらいのスペースを引き渡されて『約束は果たした』と言われる可能性もあって、(相手の要求を)飲めなかった」とし、「あと一歩でストを回避できそうなところまでいったが、交渉決裂となり非常に残念」と話した。