「周りは笑いながら動画撮影」歌舞伎町ホスト刺傷事件で救護した女性が明かす“野次馬”の異様さ…逆ギレした人も

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11月5日未明、新宿・歌舞伎町の路上にてホスト男性がカッターナイフで刺される事件が発生。刺した女性は男性の交際相手とみられており、その場で殺人未遂の容疑で現行犯逮捕された。

週末の繁華街ということもあり、事件発生時、現場には多数の目撃者がいたため、居合わせた人々が携帯で撮影し、SNS上で瞬く間に拡散されることに。

刺されている男性に暴行を加えている女性を、ほとんどの人々が取り囲んで男性を眺めるだけだったが、命を助けるべく懸命に救護する女性の姿がーー。

本誌は救護にあたった歌舞伎町の店で働く女性・Aさんに当時の状況を聞いた。

倒れている男性を見て、「助けた時は正直何も考えず、体が動いてました。血でてる。やばい。行かな」(以下、カッコ内はAさんの発言)と、咄嗟に体が動いたというAさん。止血しようと布を探したが見つからなかったため、着ていた自分の上着を脱ぎ、タンクトップ一枚の姿になり救助にあたった。

しかし、その間にも加害女性は殴る、蹴るなどの暴行を加えていたようで、現場はかなり混乱していたようだ。

Aさんが救助を開始してから数十分ほど経ったところで、警察が到着。Xでは、救急隊が駆けつけるまで《警察は見てるだけ》とAさんは綴っていたが、実際の様子についてこう明かしてくれた。

「警察には、野次馬に動画やめさせて欲しかったし、刺した女性を近づけないで欲しかったです。私は恐怖でしかなかったです。突っ立って、何もしないならそれぐらいはできたと思います」

また、見て見ぬふりをしていたのは周囲の“野次馬”も同じだったようだ。加害女性の暴行を止めたり、Aさんの救助を手伝ったりする人はひとりもいなかった。

「刺されて血でてるホストに、それでもまだ殴ったり蹴ったり、髪の毛引っ張ったりしてて、周りは笑いながら動画撮影してました。止めようとしてる人1人もいなくてびっくりしました。

私が血を止めに行ってる時も、私の顔も、服脱いで血止めてるのに、タンクトップ姿も凄くたくさんの人に撮られて、撮らないで!やめて!って言ってるのに、ずっと動画回されてました。正直服脱ぐのは何も考えず、血止めな、と思ってて周りに布も何もなかったので、咄嗟に脱いでました」

助けてくれないどころか、Aさんに“まさかの対応”を見せた人も。

「携帯で撮影してる人に、私は結構怒鳴ったのですが、笑われました。ほんとに悲しかったです。それでも意地でも撮影しようとしてきました。逆ギレもされました」

Aさんの救助の甲斐もあって、一命をとりとめた被害男性。勇気あるAさんの行動に心から敬意を示したい。