「芝生が1番綺麗」齋藤学がお気に入りの敵地は?ベスト同僚は大島僚太、最も衝撃を受けた相手は…「うわ、すげえ」「ビビった」
また、アンダー世代から継続して日の丸を背負い、ロンドン五輪やブラジル・ワールドカップという大舞台も経験。喜びと悔しさ、出会いと別れを繰り返し、濃密なキャリアを構築している。その15年に及ぶプロ生活の中で、特に印象に残っているシーンを尋ねた。
エピソードが出るわ、出るわ…。まるで一を聞いて十を答えるような、非常に詳細な説明と、鮮明な記憶に驚かされた。
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――今までたくさんのゴールを決めてきましたが、自分の中でベストゴールはありますか?
「うわー、無理かもしれない。綺麗なゴールはたくさんあるしね。もうプロ15年目で、歴史があるから。マリノス時代の大宮戦で4人ぐらい横にドリブルして抜いたのも綺麗だったし、ACLでワケ分かんないボレーみたいなシュートを決めたこともあるし…。それも多分、俺のベストゴールぐらい綺麗なシュートだし。マリノスだったら天皇杯の決勝のゴールもあるし。難しいな、無理だな。無理、無理。レイソル戦のマリノス最後のゴールでもいいけどな、あのシーズン(リーグ戦で)唯一取ったやつ。
でも神戸戦でのフロンターレ初ゴールも綺麗だった。名古屋はルヴァンとACLでしか取ってないから。で、水原でPKでしょ、オーストラリアは1点しか取ってないから。うわ、無理だな。あっ代表戦!オーストラリア相手に、東アジアで1点取ったからそれでもいいけどな。でも大宮戦かな。大宮戦(2013年7月)にしよう。
大宮が首位で天王山だったんですよ。結構、気合を入れて入って、最初マルキ(マルキーニョス)の先制点をアシストして、で、2点目、多分カンペーさん(富澤清太郎)からパス受けて、前を向いたら、マチくん(中町公祐)がおとりで走ってくれて、道を開けてくれて。そっからはもう、本当に横に横にドリブルしながら、相手の体勢を崩して。マルキがなぜか俺のシュートフェイントに引っかかって手前でジャンプしてて。で、抜け切って、キーパーと1対1で綺麗にっていう。
個人で打開してるけど、チームみんなで崩せたというか、個人でやってるように見せて、おとりとかをちゃんと使えた、良いゴールだったかなと。あとはすごく気合を入れて臨んだ天王山だったので」
――ベストゲームはどうでしょう?
「うわ、ベストゲームね。17年の浦和レッズとの開幕戦かな。3−2で勝った試合。(得点者は)ダビド・バブンスキー、ウーゴ・ヴィエイラ、前田直輝。マリノスで10番を付けてキャプテンをやった最初の試合です。
レッズが前年に準優勝で、僕らは10位だったので、このチームはこの先どうなるか不安なまま、キャプテンと10番で、重いものを持たせてもらって。結構緊張して、不安なまま入った試合で、すごく自分として良いプレーができたというか。2アシストだったんですけど、2点ぐらい取れて、3、4アシストしてもおかしくないような内容だったので。その時のプレーを最近見たんですけど、これぐらい抜けて、存在感があったら、そりゃあ良い選手だなって(笑)」
――ベストスタジアムと言いますか、お気に入りのスタジアムはありますか?
「答えづらいな(笑)。だから、所属していないクラブのスタジアムで言うと、清水エスパルスの日本平が1番好き。なんなら昨日、その話をしました。日本平の芝生が1番綺麗。僕は1番好きです。あそこ雰囲気が良いんですよ」
――多くの名手を相手にしてきたなかで、最も衝撃を受けた選手は誰ですか?
「中村憲剛さんか玉田圭司さんです。玉田さんはこんなに足に吸いついてたらボールを取れないなって。前で残って、『うわ、すげえ』っていうのを日産スタジアムで見たのを覚えています。
憲剛さんは、自分が見えてない死角から取りに行ったのに、わざと見えてないふりをして、僕に取りに来させて、スペースにパスを出されたことがあって。それで、僕はそのまま憲剛さんを思いっきり削ったんですよ。削らないと僕のスペースが空いちゃうから。それで、すごい全力で『すみません!』って謝って。
イエローカードはもらわなかったんですけど、そのシーンを1回されただけで、もう憲剛さんにプレッシャーをかけれなくなっちゃうので。わざと見えてないふりをして来させるような選手は多分、他にいないですね。敵でだったら憲剛さんが1番ビビりましたね。
逆に味方で1番凄いと思ったのは大島僚太です。敵ではやった記憶が、そんなに…。フロンターレとやる時ってガッチガチにするから、僚太の良さはあんまり感じてなかったんですけど、味方でやった時に、こんなパスが出てくるんだって。走ったら出てくる感じ。あれはすごかったですね。なので、大島僚太です。早く怪我を治してほしいです」
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ちなみに、弊社発行のJリーグ選手名鑑を見返しても、齋藤は複数年に渡り、「過去に対戦して最も衝撃を受けた選手」の欄に「中村憲剛/周りが見えている」と書いている。それだけ、川崎一筋18年のバンディエラは、強烈なインパクトとして残っているようだ。
取材・構成●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)
