“顔面地すべり”に要注意、3年前より老け顔になってない? 歯科医が伝授する「顔筋リフトアップ術」
この夏は、新型コロナ「5類」以降を受けて、長年のマスク生活が緩和されて開放的に過ごした人も多いのでは。マスクをはずしたことで気になるのは顔の老化…。思いっきり笑ったり、表情を見せられる顔でいたいですよね。そこで、『顔面地滑りをくい止める!宝田式 速効5分 顔筋リフトアップ』(PHP 研究所)の著者でもある歯科医師の宝田恭子先生に、顔の老化を食い止める“顔面リフトアップ術”を聞きました。
【エクササイズ写真】頬の筋肉に刺激を与えてむくみ改善!宝田式リフトアップ術
◆老け顔になる3つの原因とは?
女性は50歳を超えると、顔のしわやたるみが目立つようになります。その一番の原因は顔面骨の縮小とゆがみによる「骨の老化」。骨が縮んでしまうことによって、骨にのっていた筋肉が下がってしまいます。
そして加齢や顔面骨の縮小が契機となり、「表情筋が老化」します。これには、頬骨から上唇まで伸びている「大頬骨筋」と「小頬骨筋」のゆるみが大きく関係。「ほうれい線」「マリオネットライン」の他、鼻の下が伸びたり、口角が下がったりと影響がでてきます。
「年齢は口元に出やすい」とよく言われます。マスクを装着し続けていると口呼吸になってしまい、口角が下がって「への字口」になってしまいます。放っておくと、口角から下に向かう「マリオネットライン」が深く刻まれ、「ほうれい線」や「首のシワ」の原因にも。
「ほうれい線」「マリオネットライン」の原因は、頬骨から上唇まで延びている「大頬骨筋」と「小頬骨筋」のゆるみ。口元を引き上げる役割を担っているため、緩んでくると鼻の下が伸びたり、口角が下がったりもします。この筋肉に刺激を与えて血流を促すことで、筋肉に張りが出てしわやたるみ、むくみ改善につながります。
ここでは、宝田先生直伝の「顔筋リフトアップ」エクササイズを3つ紹介します。
【天使のエクササイズ】
ウォーミングアップとして、肩と首回りを緩めて血行を促しましょう。
1.骨盤を立てるように背筋をのばして座ります
2.足裏を床につけ、胸の前で手をクロスして口を少し開けます
3.そのまま上を向いて口を閉じ、首の前の筋肉が伸びるのを感じてください。
4.そのまま、目だけを10時、14時の方向に左右に各5回ほど動かしましょう。
5.肩を上げて後ろに回し、リラックスします。
※天使のエクササイズは「頬骨プッシュ」の前はもちろん、1日10回を目安に取り入れてみてください。
【頬骨プッシュ】
「天使のエクササイズ」で十分に血行を促したら「頬骨プッシュ」のスタートです。頬骨の下を「痛気持ちい」くらいでしっかりと押しましょう。
1.握りこぶしを両頬に当て、小指が鼻の左右の両端に当たるくらいの位置で押さえてください。
2.口の中で舌を上顎につけて鼻から息を吸い込み、「ひー」と声に出しながら吸い込んで息を吐き切ります。
3.次に、中指と薬指の第二関節が頬骨の真ん中に当たるくらいの位置で押さえます。
4.口の中で舌を上顎につけて鼻から息を吸い込み、「ふー」と声を出しながら、吸い込んだ息を吐き切ります。
5.中指と薬指の第二関節が咬筋(こうきん/歯を食いしばると動く筋肉)に当たるくらいの位置で押さえます。
6.口の中で舌を上顎につけて鼻から息を吸い込み、「みー」と声を出しながら、吸い込んだ息を吐き切りましょう。
【パタカラ骨盤底かかと落とし体操】
全身を使うことで血行を促進します。かかとを上げ下げすることで頭蓋骨まで振動を伝えます。
1.立つ
…脚を肩幅程度に広げ、姿勢をまっすぐに。
2.吸って吸って
…口を閉じて上顎に舌先をつけ、両手を広げながら鼻から息をゆっくり吸いましょう。首が自然に後ろへ傾き、目線が上がります。この時、口の中では歯と歯の間が離れて、下顎が休憩している状態になります。
3.トントントン
…口を閉じたまま、口の中で「トン・トン・トン」と下で上顎を3回押します。
4.吐いて
…お尻の辺りを締めながら、口から息を吐きます。
5.上げて
…そのまま、お腹の前を伸ばしましょう。骨盤底筋が強化され、尿もれ防止になります。
6.パ
…両手を胸の両側で構え「パッ」と声を出します。その時に、水を思いきり振り切るように、指先も開いて。
7.タ
…両手のひらを上に向け、脇腹の高さで構え「タ」と声を出しながら、顔の高さあたりまで持ち上げます。
8.カ
…両手を握り顎の下で構え「カ」と声を出しながら肩幅当たりまで開き、肩甲骨を寄せます。
9.ラ
…左右の指先を、それぞれ方向に当てて構え「ラ」と声を出しながら、両手を前に出します。
10.トントントン
…手をたたきながら、かかとを3回上下に動かします。
<ポイント>
「1〜10までの一連の動作を1日10回行なってみてください。仕事や家事の合間に分けてやったり、座ったままやってみてもOKです。一番大切なのは「毎日続けること」。無理のないよう自分のペースを見つけて下さい」(宝田先生)
エクササイズに加え、骨を強化する栄養素「カルシウム」「ビタミンD」「タンパク質」をしっかりと摂ることも大切です。骨と表情筋を鍛えて、3年前より美しく、顔筋リフトアップを叶えましょう。
●監修者/宝田恭子先生
1956年東京都生まれ。東京歯科大学卒業、同保存科勤務後、宝田歯科三代目を継承する。日本アンチエイジング歯科学会 監事、認定バクテリアセラピスト、メディカルアロマセラピー研究会、日本睡眠改善学会、認定睡眠改善インストラクター等。現在も毎日診療を欠かすことなく、著書、講演会活動の他、『徹子の部屋』『おしゃれ工房』『教科書にのせたい』等 さまざまなテレビ番組に出演。近著『顔面地滑りをくい止める 宝田式 速効5分 顔筋リフトアップ』(PHP 研究所)。
◆老け顔になる3つの原因とは?
女性は50歳を超えると、顔のしわやたるみが目立つようになります。その一番の原因は顔面骨の縮小とゆがみによる「骨の老化」。骨が縮んでしまうことによって、骨にのっていた筋肉が下がってしまいます。
そして加齢や顔面骨の縮小が契機となり、「表情筋が老化」します。これには、頬骨から上唇まで伸びている「大頬骨筋」と「小頬骨筋」のゆるみが大きく関係。「ほうれい線」「マリオネットライン」の他、鼻の下が伸びたり、口角が下がったりと影響がでてきます。
「年齢は口元に出やすい」とよく言われます。マスクを装着し続けていると口呼吸になってしまい、口角が下がって「への字口」になってしまいます。放っておくと、口角から下に向かう「マリオネットライン」が深く刻まれ、「ほうれい線」や「首のシワ」の原因にも。
「ほうれい線」「マリオネットライン」の原因は、頬骨から上唇まで延びている「大頬骨筋」と「小頬骨筋」のゆるみ。口元を引き上げる役割を担っているため、緩んでくると鼻の下が伸びたり、口角が下がったりもします。この筋肉に刺激を与えて血流を促すことで、筋肉に張りが出てしわやたるみ、むくみ改善につながります。
ここでは、宝田先生直伝の「顔筋リフトアップ」エクササイズを3つ紹介します。
【天使のエクササイズ】
ウォーミングアップとして、肩と首回りを緩めて血行を促しましょう。
1.骨盤を立てるように背筋をのばして座ります
2.足裏を床につけ、胸の前で手をクロスして口を少し開けます
3.そのまま上を向いて口を閉じ、首の前の筋肉が伸びるのを感じてください。
4.そのまま、目だけを10時、14時の方向に左右に各5回ほど動かしましょう。
5.肩を上げて後ろに回し、リラックスします。
※天使のエクササイズは「頬骨プッシュ」の前はもちろん、1日10回を目安に取り入れてみてください。
【頬骨プッシュ】
「天使のエクササイズ」で十分に血行を促したら「頬骨プッシュ」のスタートです。頬骨の下を「痛気持ちい」くらいでしっかりと押しましょう。
1.握りこぶしを両頬に当て、小指が鼻の左右の両端に当たるくらいの位置で押さえてください。
2.口の中で舌を上顎につけて鼻から息を吸い込み、「ひー」と声に出しながら吸い込んで息を吐き切ります。
3.次に、中指と薬指の第二関節が頬骨の真ん中に当たるくらいの位置で押さえます。
4.口の中で舌を上顎につけて鼻から息を吸い込み、「ふー」と声を出しながら、吸い込んだ息を吐き切ります。
5.中指と薬指の第二関節が咬筋(こうきん/歯を食いしばると動く筋肉)に当たるくらいの位置で押さえます。
6.口の中で舌を上顎につけて鼻から息を吸い込み、「みー」と声を出しながら、吸い込んだ息を吐き切りましょう。
【パタカラ骨盤底かかと落とし体操】
全身を使うことで血行を促進します。かかとを上げ下げすることで頭蓋骨まで振動を伝えます。
1.立つ
…脚を肩幅程度に広げ、姿勢をまっすぐに。
2.吸って吸って
…口を閉じて上顎に舌先をつけ、両手を広げながら鼻から息をゆっくり吸いましょう。首が自然に後ろへ傾き、目線が上がります。この時、口の中では歯と歯の間が離れて、下顎が休憩している状態になります。
3.トントントン
…口を閉じたまま、口の中で「トン・トン・トン」と下で上顎を3回押します。
4.吐いて
…お尻の辺りを締めながら、口から息を吐きます。
5.上げて
…そのまま、お腹の前を伸ばしましょう。骨盤底筋が強化され、尿もれ防止になります。
6.パ
…両手を胸の両側で構え「パッ」と声を出します。その時に、水を思いきり振り切るように、指先も開いて。
7.タ
…両手のひらを上に向け、脇腹の高さで構え「タ」と声を出しながら、顔の高さあたりまで持ち上げます。
8.カ
…両手を握り顎の下で構え「カ」と声を出しながら肩幅当たりまで開き、肩甲骨を寄せます。
9.ラ
…左右の指先を、それぞれ方向に当てて構え「ラ」と声を出しながら、両手を前に出します。
10.トントントン
…手をたたきながら、かかとを3回上下に動かします。
<ポイント>
「1〜10までの一連の動作を1日10回行なってみてください。仕事や家事の合間に分けてやったり、座ったままやってみてもOKです。一番大切なのは「毎日続けること」。無理のないよう自分のペースを見つけて下さい」(宝田先生)
エクササイズに加え、骨を強化する栄養素「カルシウム」「ビタミンD」「タンパク質」をしっかりと摂ることも大切です。骨と表情筋を鍛えて、3年前より美しく、顔筋リフトアップを叶えましょう。
●監修者/宝田恭子先生
1956年東京都生まれ。東京歯科大学卒業、同保存科勤務後、宝田歯科三代目を継承する。日本アンチエイジング歯科学会 監事、認定バクテリアセラピスト、メディカルアロマセラピー研究会、日本睡眠改善学会、認定睡眠改善インストラクター等。現在も毎日診療を欠かすことなく、著書、講演会活動の他、『徹子の部屋』『おしゃれ工房』『教科書にのせたい』等 さまざまなテレビ番組に出演。近著『顔面地滑りをくい止める 宝田式 速効5分 顔筋リフトアップ』(PHP 研究所)。