AI研究者として知られるデミス・ハサビス氏が率いる、GoogleのAI開発部門・Google DeepMindが、開発中のAI「Gemini」のリリースが近づき、一部企業に初期バージョンへのアクセスを許可したことが報じられています。

Google Nears Release of Gemini AI to Challenge OpenAI - The Information

https://www.theinformation.com/articles/google-nears-release-of-gemini-ai-to-rival-openai



Google nears release of AI software Gemini - The Information | Reuters

https://www.reuters.com/technology/google-nears-release-ai-software-gemini-information-2023-09-15/

Googleは2023年4月、親会社・Alphabetの傘下にあったAI開発企業・Google DeepMindを買収して、自社のAI開発部門・Google Brainと統合しました。もともと、DeepMindは2010年にできた独立企業で、2014年にGoogleによって買収されています。その後、Googleが全部門を傘下に置く持株会社・Alphabetを設立した際、Google傘下からAlphabet傘下になっていました。

Geminiは、DeepMindが誇る「AlphaGo」やその発展系「AlphaGo Zero」の技術と大規模言語モデルを組み合わせたもので、メールの下書きや歌詞、ニュース記事などをもとにテキストの要約を作ったり、あるいはオリジナルのテキストを生成したりする機能を提供するとみられます。

Geminiプロジェクトに詳しい関係者がニュースサイト・The Informationに語った内容によると、Geminiを外部開発者が利用できるようにすることで、GoogleはGeminiを自社の消費者向けサービスに組み込み、Googleのクラウド部門を通じて企業に販売する段階に近づいているとのこと。

Googleは今後、GeminiをAIサービス「Google Cloud Vertex」を通じて企業に提供する見込みです。

なお、Googleの共同創業者であるサーゲイ・ブリン氏は2019年にAlphabetの社長を退任して以降、あまり社業に干渉しない方針でしたが、直近数カ月は職場に週3〜4日のペースで姿を見せ、Geminiの開発者らと話をしているそうです。

Sergey Brin Is Back in the Trenches at Google - WSJ

https://www.wsj.com/articles/sergey-brin-google-ai-gemini-1b5aa41e