ジャパンダートダービーに向け追い切りをおこなったユティタム(写真手前、撮影:井内利彰)

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 7月12日に大井競馬場、ダート2000mで行われるジャパンダートダービー(JpnI)。羽田盃、東京ダービーと続いた南関東3歳クラシックの最終関門だが、JRAからは7頭が出走予定。その中でも有力視されているユティタム(栗東・須貝尚介厩舎)が今朝5日、レースに向けた追い切りを行っている。

 1回目のハローが終了した時間帯のCWへ、酒井学騎手(レースは川田将雅騎手が騎乗予定)が跨り、2歳新馬2頭を前に見る形で入場している。走っている時に頭の位置が高いように思う方もいるかも知れないが、これは起きて走ることができているからこその姿勢であって、その分、推進力がしっかりしている。

 前走青竜S1着時の1週前追い切りではCW6F78.6秒をマークする、時計が出るタイプということもあって、新馬の引っ張るペースなら楽々と追走できるといった感じ。3コーナーから4コーナーは2頭よりも外を回って、前に追いつかんとばかりにじわじわ加速。最後の直線ではいつでも並びかけることができるところまで差を詰めている。

 最後の直線に向くところでも、早く追い抜かないようにジョッキーがうまくなだめていたが、左手前に替えるともう加速が違う。あっさりと2頭を追い抜いて先着のゴール。時計は6F84.7~5F67.9~4F52.0~3F36.5~2F22.2~1F10.8秒。全体は遅いが、5日のCWでラスト1F11秒を切ったのはこの馬のみ。やはりポテンシャルの高さは疑いようがない。

(取材・文:井内利彰)