――アジア5カ国で「タイヨウのうた」の公開が決まりましたが、映画を始める前に、ここまで大きな反響を呼ぶと思っていましたか?

YUI:そういうことは全く想像していなかったですね。それよりも「どうなるんだろう?」という不安の方が多かったですし、目の前のことばかりを見ていましたね。

――今まで幅広い年齢層の音楽ファンが聴いている印象を受けていたのですが、映画の反響を見ていると、今までのYUIさんのファン層とはまたちょっと違う人が増えて、新しい意見を耳にする機会が増えたのではないかと思うのですが。

YUI:映画の前はそうだったと思いますね。音楽しかなかったので、音楽で知ってくれて、曲とかサウンドとかがすごく好きだと言ってくれる人もたくさんいて。でも映画の時は、「映画を観て好きになりました」と言う方もいたりして、また不思議な気持ちになったりしたんですけど。

――“同世代に絶大なる支持”という形容のされ方がありますが、今回の映画で、特にそういう存在として見られるようになったのではないかと思いますが。

YUI:そうなんですかね? でも、やっぱり学生の方とかも多いですね。

――今までのライブのアンケートなどは、年齢層が幅広い感じでしょうか。

YUI:そう思いますね。ライブで「老若男女」(ろうにゃくなんにょ)と言おうとして、それを早口言葉で発声したぐらいなので。それはツアーが始まった時から感じていたことですよね。年齢層が幅広くというか、40代の男性の方が来てくれて、アンケートに「40歳ちょっとで立ってるのキツイから、ホールでもやってよ」みたいなのとかも頂いてたりして。そんなに決まりごとでもない感じで、広い意味でライブができているのかなと思ってましたね。

――今までYUIさんの曲は、“恋愛の曲”というイメージはあまり感じていなくて、モチーフとして恋愛をテーマにした曲はアルバムの中にもありましたが、今回のカップリングの「Cloudy」は、感情的な部分が直接的に描かれていますね。こういう恋愛の曲を書こうという意識があったのでしょうか?

YUI:今回、曲調的に結構大人っぽくって、グルグルしているというか、なんか女々しい感じがする…ねちっこいっていうのかな(笑)。そういう曲調に合わせて詞を書いてみようかな、と思ったのもきっかけで。最初の方の「信じあって また疑って」という歌詞も最初から乗せていて、そこからもっと発展していったので。「疑って」というのも恋愛の歌詞にはまりやすいというのもあるだろうし。もちろん、恋愛がテーマになりましたけど、恋愛に例えているという意味もありますね。

――女々しいというか、誰でも弱さや、精神的にもろい部分がありますよね。この歌詞の主人公はYUIさんそのものなのか、それとも全く別の人をイメージして書いたのでしょうか?

YUI:うーん…私自身もそういう気持ちを持ったりしますけどね。

――YUIさんは普段、携帯でメールを送ったり、写真を撮ったりするんですか?

YUI:しますね。

――写真を撮るのは好きですか?

YUI:すごく好きです。

――携帯で?カメラで?

YUI:今は携帯しか持ってないですけど、福岡にいる時はインスタントカメラを持ち歩いて、よく撮ったりしてましたね。

――最近は撮ってみたいと思いませんか?

YUI:私は空が好きなんですけど、東京はビルが多いから、空だけ撮ろうと思っても、ビルが入っちゃうですよね。それであまり撮らなくなったのかな。でも、焼いたりするのも好きでしたよ。ちょこっとだけ焼かせてもらったりして。「あ、こんな、写真を水に漬けてもいいんだ!水に漬けても剥がれないんだ!」みたいなことを思ったりしてましたけどね(笑)。