車両にどのような改造が施されるのでしょうか。

2023年度に車両整備を予定 どう活用する?

 JR東海の特急「ひだ」「南紀」で活躍した特急型気動車「キハ85系」が、新型ハイブリッド気動車「HC85系」に置き換えられる形で、間もなく引退を迎えます。

ファンの間で車両の去就が関心を集めていますが、京都鉄道博物館で展示された後、京都丹後鉄道の西舞鶴運転所に回送されたことがSNSで話題になりました。この車両は今後どんな「第二の人生」を送る予定なのでしょうか。


キハ85系(画像:写真AC)。

 まず「伏線」となっていたのが、京都府が2022年度6月補正予算で、京都丹後鉄道の「特急車両の更新」と「運行支援」を目的に3600万円を計上していたことです。「タンゴ・エクスプローラー」の愛称で親しまれたKTR001形気動車がもはや継続使用不能の状態であることから、ダイヤ維持と安定運行確保のため、中古導入車両の導入経費を支援するとしていました。

 この「中古導入車両」がいったいどこの車両なのか憶測を呼んでいましたが、今回「答え合わせ」となった格好です。

何両来るの? 改造するの? いろいろ聞いてみた

 今回のキハ85系の丹鉄への移籍ですが、いったいどういった形になるのか、運行を担当するウィラーは、取材で概要を明らかにしました。まず、今回購入したのは、2両1編成とのことです。

 次に、丹鉄への移籍にあたり、改造は行われるのでしょうか。すでに丹鉄ではKTR8000形「丹後の海」やKTR700形「あかまつ」「あおまつ」「くろまつ」などで、インダストリアルデザイナーの水戸岡鋭治氏が手掛けた観光型車両が走っています。これについてウィラーは「内装や外装を変更する予定はありません」と回答。シルバーにオレンジ・白を基調とした外見を踏襲する意向を示しています。

 この車両はどこを走るのでしょうか。また、どういった使われかたをするのでしょうか。これについては「活用法は未定です」との回答でした。

 今後の導入スケジュールについては、「2023年度に車両整備を行う予定」としたうえで、運行開始時期については「未定です」とのことでした。

※一部修正しました(3月8日10時00分)。