山形新幹線で2024年春にデビュー予定の新型「E8系」電車が、仙台市の車両基地で公開されました。

デビューまであと1年「E8系」

 山形新幹線で2024年春にデビュー予定の新型「E8系」電車。同路線の新形式車両としては、1999(平成11)年のE3系からじつに25年ぶりの登場となります。デビューまでいよいよ1年となったこのE8系が、試運転を始めるのに先立って、2023年2月24日(金)に仙台近郊の新幹線総合車両センターで報道公開されました。


24日に公開された新型新幹線E8系電車(乗りものニュース編集部撮影)。

 山形新幹線としては400系、E3系につづく3世代目。性能アップにより、東北新幹線内での最高速度は現在のE3系の275km/hから300km/hへ引き上げられる予定です。

 デザインを監修したのは奥山清行さんが代表を務めるKEN OKUYAMA DESIGN。秋田新幹線E6系や北陸新幹線E7系・W7系など多岐にわたる鉄道車両を手掛けており、自動車業界では、フェラーリのデザイナーとしても知られています。

 同じ「ミニ新幹線」秋田新幹線E6系からの変化は、先頭の「鼻先部分」が13mから9mへ縮んでいるということ。見た目が「ずんぐりむっくり」な印象ですが、これにより座席スペースをより確保でき、乗車定員は25名増加しています。

 カラーリングは現在の山形新幹線E3系と同じ配色で、上半分が紫色「おしどりパープル」、下半分が白色「蔵王ビアンコ」、真ん中にオレンジの帯「紅花イエロー」となっています。車内の座席は、普通車が上から黄色→紅色のグラデーション、グリーン車が青緑色、床には最上川をイメージしたデザインが施されています。

 JR東日本の車両技術センターのユニットリーダーである白石 仁史さんは「山形の風土にちなんだデザインを随所に取り入れています。山形へは高速道路でも行けますが、新幹線で山形に行きたくなるような楽しさを込めた車両になれば幸いです」と話しました。