「最寄りバス停までをむすぶバス」が誕生です。

3月末までの実証運行


中野区の交通空白地帯を走る「若宮大和町循環」(画像:中野区)。

 中野区と関東バスは2023年2月17日(金)、区内の若宮・大和町エリアで実証運行が行われているワゴン車両のコミュニティバス「中野区地域公共交通サービス」について、新たな「朝ルート」を試行的に運行すると発表しました。

 このコミュニティバスは昨年10月から半年間運行される予定です。最後の1か月となる3月は、運賃を200円から100円に割引するほか、利用の少ない時間帯を減便し、朝に新たな運行系統を走らせるとしています。

 この新たな「朝ルート」は、鷺ノ宮駅南側の「白鷺一丁目バス停」と、その東側にある「白鷺一丁目第3アパート」とを結ぶもの。白鷺一丁目〜アパート間はわずか500mで、日本でも類を見ない短距離の路線と言えるかもしれません。

「全線乗り通し」で1分ほどですが、お年寄りにとっては地味に負担となる「ラストワンマイル」。運行前のアンケートでは「最寄り駅に向かうバスのバス停が、家から遠い」という実態が浮き彫りになっており、今回のコミュニティバス実証運行も、そうした「既存交通へのラストワンマイル」をなくす取り組みとしてルート設定がされています。

 白鷺一丁目第3アパートは利用者が多い区間で、スクールゾーン規制がなく増便が比較的容易なため、ピンポイントで追加ダイヤを設定したといいます。白鷺一丁目まで行くと、関東バスの阿佐ヶ谷駅方面の路線バスが大量に運行されています。

 なお、「中野区地域公共交通サービス」の今後について中野区は、3月末で「一旦休止」とし、検証や要望をふまえたうえで2023年度に再度実証運行するとしています。