Androidスマートフォンやワイヤレスイヤホン、ノートPCなど数多くのデバイスがUSB Type-Cケーブルでの充電に対応していますが、記事作成時点で流通しているiPhoneシリーズにはUSB Type-C端子は搭載されていません。EUではスマートフォンなどのデバイスにUSB Type-Cでの充電に対応することを義務付ける法案が2022年10月に可決されていたのですが、新たに法案が欧州連合官報に掲載され、USB Type-C対応の期限が2022年12月28日に設定されました。

EUR-Lex - 32022L2380 - EN - EUR-Lex

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EUではスマートフォンなどのデバイスにUSB Type-C充電への対応を求める法案の審議が2020年頃から始まっており、2022年10月には「2024年末以降にEUで販売されるスマートフォンやタブレット、カメラに充電用のUSB Type-C端子を搭載することを義務付け、2026年春にはノートPCにもUSB Type-C端子を搭載することを必須とする」とする法案が欧州議会で可決しました。法案の可決を受けて、Appleのマーケティング担当シニアヴァイスプレジデントを務めるグレッグ・ヨスヴィアク氏は「(EUの法案には)当然、従わなければなりません」と述べ、iPhoneにUSB Type-C端子を搭載する意向を示しています。

ついにiPhoneにUSB-C搭載か、EUのUSB-C義務化についてApple幹部が「従わなければならない」と発言 - GIGAZINE



新たに、2022年12月7日にUSB Type-C充電への対応を求める法律が欧州連合官報に掲載されました。掲載された法律を確認すると、携帯電話やタブレット端末、デジタルカメラ、ヘッドホン、ヘッドセット、携帯ゲーム機、ポータブルスピーカー、電子書籍リーダー、キーボード、マウス、携帯ナビ、イヤホンには2024年12月28日以降にUSB Type-C端子の搭載が義務付けられ、ノートPCは2026年4月28日以降にUSB Type-C端子の搭載が義務付けられる旨が記されています。



iPhoneのUSB Type-C端子搭載を巡っては、2022年5月にApple関連情報に詳しいジャーナリストのマーク・ガーマン氏が「AppleがiPhoneへのUSB Type-C端子搭載をテストしており、既存のLightning向けデバイスを動作させるためのアダプタの開発も進んでいる」と報告しています。また、Apple製品の的確な予想で知られるアナリストのミンチー・クオ氏は、2022年5月に「2023年後半に登場するiPhoneに、USB Type-C端子が搭載される」と述べています。