イングランド代表のスティーブ・マクラーレン監督は、自ら“戦力外通告”を告げたMFデイビッド・ベッカムについて、「今後招集する可能性はある」と語った。

 マクラーレン監督は11日、初陣となるギリシャ戦(16日)のメンバーを発表。世代交代を視野に入れた結果、ベッカムを外す英断を下し、英国内で物議を醸した。しかし、『BBC』の取材に応じた新監督は、前主将の代表復帰の可能性を次のように語っている。

「代表選手としてのキャリアを終わらせるのは監督の仕事ではない。デイビッドは私に向かって、母国のためにプレーする情熱は失っていないと言った。私はその気持ちに応えなくてはならないと思っている。だから、レアル・マドリーでの動向はチェックするつもりだ。代表に再招集する可能性がないなんて絶対に言わない。今回の決定は、それほど難しい決断ではなかった。これまでデイビッドとは信頼関係を築いてきたし、個人的にも深い敬意を抱いている。それがなければ、いま以上に難しい状況になっていたと思う。たしかに大きな決断だったが、イングランドの将来を考えると、やむを得なかった」

 また、DFジョン・テリーを主将に任命したマクラーレン監督は、「まだ若く、世界一の選手を目ざしている」というFWウェイン・ルーニーが、将来的にキャプテンマークを巻くのは「ほぼ間違いない」と断言。さらに、若干17歳でドイツ・ワールドカップのメンバー入りを果たしたFWセオ・ウォルコットの成長も注意深く見守るという。明確な“若手重視路線”を打ち出した指揮官の下、新たな船出を迎えるイングランド代表。はたして、ベッカムの入り込む余地は残っているのだろうか…。