昨シーズンのプレミアリーグ王者チェルシーと、FAカップ優勝のリバプールが対戦するコミュニティ・シールドを日曜日(13日)に控え、両軍の監督が早くも心理戦を繰り広げている。

 先制攻撃はチェルシーのジョゼ・モウリーニョ監督。06-07シーズンの展望を聞かれたポルトガル人監督は、リバプールを「守備的なサッカーをする」と斬り、「優勝を争う力があるのはマンチェスター・ユナイテッドとアーセナルだけ」と語った。

 このコメントに対し、リバプールのラファエル・ベニテス監督は冷静な対応を強調。敵将の挑発に平静を装いながら、チャンピオンチームへの皮肉も忘れなかった。

「時間の浪費に付き合う暇はない。ファンはピッチ上のプレーを楽しみにしているんだ。我々のコメントなど、どうでもいいことだ。チェルシーは今年も莫大な資金で補強を行なった。もう3年連続だろう。もはや夏の風物詩だよ。ただ、費やした金額の桁は関係ない。彼らがどれだけ補強しようが、我々は最善を尽くすだけ。ワールドカップのおかげで今年は調整が遅れている選手も多い。日曜の試合はもちろん勝ちに行くが、今はシーズンに向けた準備が何より重要だ」

 一方、ベニテスのクールなコメントを聞いたモウリーニョは、再び応戦。

「私はラファエル・ベニテスのことを特別何とも思っていない。彼のほうが意識しているのだろう。私はいつもいい顔をしているわけではないし、アグレッシブだとも言われる。だからといって、私を“悪い子”呼ばわりしないでくれ。もちろん私はリバプールも優勝候補だと思っているよ。ただ、スタイルの違いはある。彼らは簡単に倒せないチーム。毎試合負けないことを考えて戦っているのだからね」

 過去にも幾多の舌戦を繰り広げてきた両監督。メディアを通じて交わされるコメントの応酬が、新シーズンの開幕を告げている。