電気料金の負担軽減について、岸田首相は「前例のない思い切った対策」と語ったが……

 現在開かれている臨時国会で、政府はさまざまな経済対策を繰り出している。

「妊娠した女性への支援策として、ベビー用品や育児サービスに使える10万円ぶんのクーポン券を『出産準備金』として給付したり、節電に協力した家庭に、月2000円ぶんのポイントを付与したりすることが検討されています」(政治記者)

 そして、2015年にスタートしたものの、普及が進んでいないマイナンバーカードについても、政府は本腰を入れ始めた。10月13日、河野太郎デジタル大臣が、2024年秋に現在の健康保険証を廃止し、マイナカードに一本化することを発表したのだ。

「新たにカードを取得した場合、最大2万円ぶんのポイントがもらえるキャンペーンをおこなっていることもあり、申請窓口は数時間待ちになることもあると報じられています」(同)

 物価や光熱費の上昇に対して、政府が矢継ぎ早に手を打っているようにも見えるが、SNSでは “バラ撒き” だとの批判が絶えない。

《小手先のバラ撒き政策をする政府、首相は無能以外の何物でもない。そりゃ一時的に助かる人もいるし、支持率アップに繋がるし、自分の腹を痛める訳じゃ無いからな。結局は血税を国が勝手に使ってるだけだ》

《物価高騰にクーポンだとか、ポイント 余計な経費は中抜き業者が得をするだけでしょ 物価高騰には現金給付 お金が回れば消費も増える 経済も回る》

《クーポンとかポイントって国がやることじゃないでそ。家電量販店かよ》

 岸田文雄首相はこうした批判を受け、10月19日には出産準備金の現金給付も「選択肢として排除しない」と述べ、24日にはマイナカードを持たない人も保険診療を受けられる新制度を設けると発表した。

 ブレブレで場当たり的な経済対策が続くなか、国民はこの物価高を乗り切れるだろうか――。