涼しくなってきて、再びゴルフシーズン到来!セルフプレーが主流になりつつある昨今、たまにキャディ付きでゴルフ…となったときに気になるのが、チップという名の“心付け”。何をいつ渡したら良いのか、迷う人も多いことだろう。宮里藍の専属キャディを経て、現在某ゴルフ場でハウスキャディとして働いている小田美奈さんに、心付けの渡し方について聞いてみた。
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「キャディフィとしていただいておりますから」。なんて口では言いながら、ついつい笑顔で受け取ってしまう“心付け”。現金やクオカードといったものはもちろん、お酒やジュースやお菓子、卵や野菜など、様々な心付けをいただいております。ありがとうございます!

さて、そんな心付けの渡し方についてとのことですが、まずキャディの側からすれば、どんなタイミングでも嬉しい限り。スタート前に渡してくださる方が多い中、売店で何かを買って渡してくださる方、ラウンドの途中でこっそり…なんて場合も少なくありません。

・目上の人の目の前で渡したらどうなの?

目上か目下かどうかに関わらず、それが組全体からの心付けではない場合には、同伴競技者の方々にあまり良い印象を持たれない可能性はありますね。それに、もしかしたらその目上の方が既に心付けを渡しているかもしれないし、売店で渡すつもりだったのかもしれませんし。

目上の方がいる状況で、どうしても個人的に渡したい!となれば、ラウンド途中でこっそりと渡すか、売店で飲み物などをそっと渡すぐらいがベターかなと思います。

・何をどんなタイミングで渡したらスマートか

スマートだなと感じるかどうかは、どういったお仲間でいらっしゃっているかによります。お友達同士であれば話し合って、お仕事関係であれば接待する側の方がこっそりと、ラウンド前、コース売店、ラウンド後あたりがおすすめです。食品の場合は、スタート前の早い段階で渡していただけると嬉しいですね。カラスに食べられないように、キャディ控室に運ぶことができますから。

何組かのコンペの場合、幹事様の方で用意していだいている場合も多いようです。しかし、幹事様から各組の代表者様に用意した心付けを渡し、それをキャディに渡してもらうという形がとても多いのですが、スタート前は準備や練習に挨拶にとバタバタしがち。たまにポケットにしまったまま渡し忘れてしまった!なんてこともあるようです。幹事の方が「会からです」と、すべての組のキャディに渡してしまうというのもおすすめです。

朝採りたてのトマトを持ってきてくださったり、暑い日にコース売店でアイスを買っていただいたり、寒い日には温かい飲み物をいただいたりというのも、とても印象に残るもの。気にかけていただいているというだけで、こちらとしても嬉しく感じるものです。

■小田美奈/おだみな 元プロキャディ。大学のサークルでゴルフを覚え、トーナメント運営のアルバイトからプロキャディに転身。男子、女子両ツアーで活動し、宮里藍のデビューからアメリカ本格参戦まで専属キャディを務めた。これまでに宮里藍で9勝、今井克宗で2勝の計11勝をサポート。同じプロキャディの小田亨さんと結婚し、現在は二児の母をしながら、近所のゴルフ場でハウスキャディとしてアルバイト中。