W杯終了後、契約期間満了のマルチェロ・リッピ(59)から代表の指揮棒を受け取ったロベルト・ドナドーニ(43)監督が代表若返り策を明らかにした。7日付けのコリエレ・デッロ・スポルト紙の特集インタビューで語ったドナドーニ監督、代表選手選考基準として「ハングリー精神の無い選手は自動的に落選」と闘志溢れる若手を多用する方針を掲げた。

若返りを図るドナドーニ監督が最も注目している選手がアントニオ・カッサーノ(24=レアル・マドリー)。所属クラブASローマと契約を巡るトラブルから05−06季前半を棒に振った天才はイタリアに別れを告げる形で移籍を果たすも、新天地でも出場機会に恵まれる事無くシーズンを終えた。レアル移籍記者会見の場で「ここから代表復帰、ドイツW杯を目指す」と意気込んだカッサーノだが、リッピ監督の返事は「チームでの活躍に乏しい。まだ若いので次を狙って欲しい」。

99−00季にセリエAバーリで衝撃デビューを果たした天才児もすでに24歳。W杯選出洩れしたカッサーノに対し、ドナドーニ監督は「カッサーノはカルチョ界の至宝。確かに性格に波があるが、溢れる才能をピッチで証明した。カペッロ監督の下、更なる飛躍を期待している」と代表復帰を匂わす発言をしている。10年W杯南アフリカ大会時には28歳になるカッサーノ、年齢的にも10年出場を逃すわけにはいかない。あのロベルト・バッジョから後継者に指名された早熟の天才児が次代のイタリア代表を担う。