05−06季開幕前にレアル・マドリーからインテルに電撃移籍を果たしたルイス・フィーゴ(33)が波乱万丈に満ちたセリエA一年目を振り返った。4日付のガゼッタ・デッロ・スポルト紙の特集インタビューに応じたフィーゴは「ようやくスキャンダル判決が下された。真のスポーツ界からかけ離れたスキャンダルが暴露され、今後は同じ轍を踏まない為にも真実を追究する姿勢が必要だ」と語った。

セリエA初年度を好発進したフィーゴに2月12日、突然カルチョの闇が襲った。頂上対決ユベントス戦に敗れたフィーゴは試合後、ユベントスGMモッジ(当時)に対し「モッジが試合前、審判の更衣室で何をしていたか教えてもらいたい。彼がどうしてカルチョ界のオーナーの様に振舞うのか理解不能。他国で彼の様な態度の人間には出会ったことがない」と審判との癒着を痛烈に批判した。この発言がモッジの逆鱗に触れ「フィーゴの発言は事実無根、聞き流すことは出来ない」として14日、フィーゴはモッジ率いるユベントス側からFIGC(イタリアサッカー協会)に告訴される辛酸を嘗めた。

全国区人気のユベントスB降格(4日現在)に「サポーター、選手達、クラブにとっては厳しい現実。一部の人間のミスにより、彼らまで被害をこうむった事は残念だ」と同情するフィーゴ。一選手として前例がない勇気あるモッジ批判が世論を巻き込み、闇の城砦を崩す現場からの初手となった。「今後はピッチ上だけで勝敗が決まる」と笑顔で締めくくったフィーゴ、セリエA2年目は誰からも邪魔される事はない。