チェルシーとウィリアム・ガラスの対立が泥沼化している。チェルシーのジョゼ・モウリーニョ監督は、トレーニングキャンプ合流を無断で遅らせたガラスを激しく非難した。

 フランス代表のDFガラスは、ワールドカップの疲れを理由にオフ期間の延長を要望。しかし、これをチェルシーに却下されると、アメリカツアー中のチームへの合流をクラブに無断で遅らせてしまった。

 この態度に、モウリーニョ監督は怒りを隠さない。指揮官は「私だけでなく、チーム全員が怒っている」とフランス人DFを糾弾。「我がチームは強い絆で結ばれている。彼の行為は、チームメイトを裏切るもの。絶対に許されない」と語り、ガラスの背番号13を新加入のMFミヒャエル・バラック(ドイツ代表)に与える厳しい態度をみせた。

 愛着のある背番号を突然与えられたバラックは、驚きを隠さない。

「交渉段階で13番が欲しいと伝えていたけど、埋まっているから無理だと断られていたんだ。だから19番で我慢するつもりだった。でも、2日前に監督から突然『よし、13番はお前のものだ』って言われてね」

 この処分にガラスの代理人は「ウィリアムへの相談なしに、背番号をバラックに与えるなど言語道断。13番はウィリアムが5年間付けていた番号だ」と反発。しかし、厳しい処分を辞さないクラブ側の対応に、「両者間に少し誤解があるようだ。チェルシーとは来週話し合う予定にしている」と関係修復に動く構えもみせた。

 チェルシーは4年間の契約延長をオファーしているが、両者間の溝は深まるばかり。この事態に、アーセナルがガラス獲得に本腰を入れたとの報道もある。モウリーニョ監督が獲得に動くDFアシュリー・コールとの大型トレードも現実味を帯びてきたようだ。