昨シーズン限りで引退した元イングランド代表FWのアラン・シアラーは、イングランド代表のスティーブ・マクラーレン新監督から受けた代表スタッフ就任の誘いを辞退していたことを明らかにした。

 シアラーはイングランドサッカー協会(FA)のウェブサイト上で「(テレビ局の)BBCに契約を延長すると伝えてある。自分の決断を覆すようなことはしたくない」とコメントした。

 一方のマクラーレン監督は、「アランの決断の理由をしっかりと理解できた。彼はいまでもプロフェッショナルだし、人間としても偉大だ」とシアラーの決定に理解を示した。

 ドイツワールドカップ期間中はBBCの解説者を務めていた35歳のシアラーは、マクラーレン監督からの打診について、次のように語っている。

「ワールドカップ開幕直前にスティーブから電話がかかってきた。そのとき、彼が描いている青写真を説明してくれたんだ。私の代表スタッフとしての役割もだ。でも、いまはフットボールの重圧から開放されたいから断ったんだ。いま家族と過ごす人生最長のバカンスを楽しんでいるところだよ」

 現役時代、シアラーはイングランド代表として63試合に出場し、30ゴールを記録。うち34試合はキャプテンとしてピッチに立つなど、その指導力や人間性はマクラーレン監督を魅了するのに十分なもの。それだけに、新生イングランドにとっては貴重な人材を取り逃がした格好となってしまった。