ドイツW杯で24年振り4度目の優勝を飾ったイタリア。3週間が過ぎた今、優勝フィーバーは落ち着きを見せているが新聞、関連DVD、特集雑誌などは依然飛ぶように売れている。29日付のガゼッタ・デッロ・スポルト紙付属雑誌“SPORT WEEK”は優勝の陰の功労者と言われるチーロ・フェッラーラ(39)を特集した。

ユベントスDFとして04−05季優勝に大きく貢献、引退後はSKYの解説者として活躍していたフェッラーラに突然転機が訪れた。W杯開幕目前に代表監督マルチェロ・リッピから“特別補佐”としてスタッフ入りを要請され快諾。ほとんど無給ながら明るいキャラクターで監督と選手のパイプ役、紅白戦でのメンバー役として立ち振る舞った。選手達から兄貴のように慕われたフェッラーラは「自分のコンディションが一番良かった。自分が入ったチームは負けなしだったからね」と冗談を交えながらW杯を振り返っている。

W杯終了後、ユベントス再建のためU21監督打診を断ったフェッラーラ。順風満帆に見える彼の唯一の悩みはタトゥーだという。「現役生活での優勝回数『?』をどうすればいいんだ!本当に苦いよ」と冗談とも本気ともとれない口調で語った。今回のカルチョ・スキャンダルによりユベントスは04−05季、05−06季の優勝が剥奪。フェッラーラの右腕に大きく刻まれた「?」のタトゥーから、04−05季の分を減らさなければならない事になるが、アラビア数字ではなく「?」に(まだ)変更可能なローマ数字でのタトゥーだった事がせめてもの救いだろう。