セリエB降格が現実味を帯びてきた名門ユーベ(ユベントス)に救世主が名乗りを挙げた。カンナバーロ、エメルソンなど大物が早々と去って行く中、かつてのバロンドール獲得選手パベル・ネドベド(33)は不安の渦巻く状況下で真っ先に“ユーベ残留”を表明した。

闘将としてチェコ代表を率いるもグループ・リーグ敗退に終わったW杯。散々な結果を忘れるべくリフレッシュを図ったネドベドだが「(サッカーに)終止符を打つつもりでバカンスに出たが1週間でサッカー熱に侵された」と現役続行を再認識するに至るに終わった。96−97季にスパルタ・プラハからセリエAに移籍、ラツィオで衝撃デビューを飾り10年が経つ天才MF。バロンドール獲得選手として他に例を見ない2部リーグ(セリエB)でのプレイに「カルチョはカルチョ。AでもBでもCでも同じだ」と独自の見解を述べる男気を見せた。

ACミラン、フィオレンティーナ、ラツィオなど灰色のクラブがA残留を果たす中、カルチョ・スキャンダルの責任を一身に負わされた感のあるユーベ。マイナス17ポイントからのスタートでA昇格を狙う名門に、所属選手最年長から願ってもない吉報が届いた。