今夏の戦力補強が思うように進まないマンチェスター・ユナイテッドのアレックス・ファーガソン監督は、「現有戦力でも十分戦える」と語り、昨シーズンとほぼ同じ陣容で2006-07シーズンを迎える可能性を示唆した。

 新シーズンに向けセントラルMFの補強を最重要課題に挙げていたファーガソン監督だが、獲得候補にリストアップしていたミヒャエル・バラックをチェルシーに奪われ、本命のイングランド代表MFマイケル・キャリックも、トッテナムの設定する移籍金が高額で、いまだ獲得に進展がみられない。

 しかし、ファーガソン監督は、ポール・スコールズ、アラン・スミス、オレ・グンナー・スールシャールといった選手が復帰したことで、戦力は十分に整ったと考えているようだ。

「我々は新戦力獲得に向けて動いているところだ。もちろん、メディアは我々が追い込まれていると書き立てるだろう。しかし、今いる選手が全員ケガなくシーズンを迎えることができれば、問題はないだろう。それはサポーターも同意してくれるはずだ」

 一方、退団が決定的な状況の中、マンUのトレーニングに復帰したルート・ファン・ニステルローイについて、ファーガソン監督は「ルートはまだユナイテッドの選手だ。トレーニングも精力的にこなしていた。素晴らしい姿勢で取り組んでいる」とコメント。

 しかし、ファン・ニステルローイの放出は避けられそうになく、獲得を目ざしていたフェルナンド・トーレスもアトレティコ・マドリー残留を明言。これで新シーズンは、ウェイン・ルーニー、ルイス・サハ、ジュゼッペ・ロッシ、オレ・グンナー・スールシャールの4人に、昨シーズンはボランチを務めたアラン・スミスを加えたFW陣で戦うことになりそうだ。