ソニーのPS5用次世代VRヘッドセット「PlayStation VR2」が、視線追跡(アイトラッキング)技術を専門に手がけるTobii社と公式に提携することが明らかとなりました。

Image:Sony

 

このことは、Tobii社が7月1日のプレスリリースにて発表したことです。それによれば同社はソニーからPS VR2のパートナーに選ばれ、その革新的なアイトラッキング技術が次世代ヘッドセットに搭載されるそうです。

 

Tobii社のアナンド・スリヴァッツァ(Anand Srivatsa)CEOは、「PlayStation VR2は、没入型VRエンターテイメントの新たな基準を確立し、世界中の何百万人ものユーザーがアイトラッキングの力を体験できるようになるでしょう」と述べています。すでに同社は前払い収益を受け取っており、2022年における収益の10%以上を占めると予想されています。

 

今回のニュースは、ソニーがPS VR2につき公式に他社と協力を発表した初のケースとなります。これまではリフレッシュレート120Hz対応や片目4K解像度など、ハードウェアの仕様はほぼ公開されていましたが、どの会社から技術を提供を受けるかがようやく判明したしだいです。

 

Tobii社の公式サイトを見れば、同社のアイトラッキング技術がどんな形で活用されてきたかが分かります。たとえば『Microsoft Flight Simulator』と協力したり、『American Truck Simulator』や『Euro Truck Simulator』などドライビングシミュレータとも提携しているという具合です。

 

以前、人気VRゲーム『Moss』の開発者は、PS VR2のアイトラッキングを利用したフォービエイテッド・レンダリングは「パフォーマンスを向上させ、忠実度を高めることができる」と述べていました 。

 

フォービエイテッド・レンダリングとは、人の中心視野は高解像度で、視野の外側に行くほど低解像度で描画する技術のこと。つまり「プレイヤーが注意して見ている箇所は細かく、気にしてない部分は粗く」して重要な部分だけしっかり描き、マシンの馬力を無駄にしないわけです。

 

PS VR2もこのアイトラッキング技術を活用して、サクサク快適に動くVRゲームを実現すると期待したいところです。

 

Source:Tobii
via:Gamesradar