チェルシーのジョゼ・モウリーニョ監督は、自らが抱えるプレミアリーグ随一のスター軍団全員を満足させることは不可能だと語った。

 先日、チェルシーからニューカッスルに移籍したMFダミエン・ダフが「チェルシーのリザーブには、給料だけを手にして満足するスターで溢れるだろう」と早速古巣を批判するなど、出場機会の少なさに不満を抱く選手も少なくない。

 モウリーニョ監督も、出場機会を求めて移籍を志願する選手が続出することを恐れ、ダフの放出に乗り気ではなかったようだが、20人体制のメンバー構成を優先せざるを得なかったようだ。

「トップクラスの選手を多く抱えていると、難しい面も少なくない。全員を満足させることは不可能なんだ。毎年、シーズンが終わると移籍を希望する選手がいるからね。彼らは、レベルの高い環境を求めるのではなく、出場機会を求めてチームを去ってしまう。しかし、今シーズンは、メンバーを20人に絞った。これで選手たちもチャンスを信じて戦えるだろう」

 一方、今週からプレシーズンツアーを行なうアメリカについて、モウリーニョは次のように語っている。

「アメリカでは選手が自由に行動できる。ヨーロッパでは考えられないことだ。アメリカなら、夕食後の散歩にも気軽に出かけることが出来る。選手同士がコミュニケーションを取り合うという意味でも、アメリカに行く意義は大きい」

 スター軍団をまとめる監督の悩みを吐露したモウリーニョ。プレミア3連覇と念願のチャンピオンズ・リーグ優勝に向け、まずは“内なる敵”と戦う必要があるようだ。