王者ユベントスのセリエB降格、ライバルACミランはセリエA残留もマイナス15ポイントのスタートとあって(24日現在)、06−07シーズン優勝本命との呼び声高いインテルが移籍市場を活発にする。ドイツW杯で大活躍した左SBファビオ・グロッソ(28)に続き、故郷アルゼンチンに戻ったベロンの穴埋めとして、昨シーズン開幕前にアーセナルからユベントスに移籍しセリエA1年目から高い能力を披露した世界最高峰ボランチのパトリック・ビエィラ(30)を獲得。大型補強の締めくくりとしてルカ・トニ(29=フィオレンティーナ)、ズラタン・イブラヒモビッチ(24=ユベントス)、ダビデ・トレゼゲ(28=ユベントス)の大物FW3人を獲得候補に挙げている。

3選手とも現時点ではセリエB降格クラブ所属ということもあり、獲得可能性は高い。インテル監督マンチーニ(41)は「(候補の)3人とも前線でのボールキープが得意で中盤の押し上げを促すことが出来る選手。チームとしての得点可能性を高めるなど、どこのクラブにとっても必要な選手」と分析している。特にスウェーデン代表の若き天才イブラヒモビッチを「クオリティが高く、ボディバランスも強い。1トップでもゴールを多く決めることが可能」と絶賛している。

マンチーニ監督は「だからと言ってイブラヒモビッチ獲得が決まったわけではない」と付け加えているが、アドリアーノ放出可能性を考慮すると監督の本命はイブラヒモビッチに間違いないだろう。スキャンダルでライバルが自滅する中、唯一潔白の名門インテル。“繰り上げ”ではなく真の優勝に向け最後のピースとなる「FW」獲得に動く。